JUDY AND MARY / ジュディ・アンド・マリー / ジュディマリ

JUDY AND MARY / ジュディ・アンド・マリー / ジュディマリ

JUDY AND MARYとは、1992年から2001年まで活動していた日本のロックバンドである。シングル「POWER OF LOVE」でデビュー。卓越したメロディセンスから生まれる楽曲、ライブパフォーマンスが人々の注目となる。シングル「Over Drive」でブレイク後、立て続けに大ヒットを記録。

yoru_830598のレビュー・評価・感想

JUDY AND MARY / ジュディ・アンド・マリー / ジュディマリ
10

最高にクールなJ-POPバンドの完成系!

数あるバンドの中でも、ここまでPOPで、個々のメンバーの個性が融合したバンドがあるだろうか。

まずはボーカルのYUKI(ユキ)。
バンド解散後はソロとして活動している彼女のボイスは、力強く、疾走感がありながら、抜群のキュートさを持ち合わせた唯一無二の魅力を持つ人物。そのカリスマ性のある存在感は、バンドの「かっこよさ」を体現している。ほとんどの曲の作詞も担当しており、バンドの世界観を作り上げている。

そしてギターのTAKUYA(タクヤ)。
カッティングやキレのあるソロ、時にはメロディアスなアルペジオなど、多彩なJAM(JUDY AND MARY)ミュージックを彩っている。ギタープレーヤーであれば、弾きたくなること間違いなし。ちなみに、彼の公式YouTubeでは本人が弾いてみた動画が見れるので、ぜひ1度見ることをお勧めする。

ベースの恩田快人(おんだよしひと)のベースラインは、縁の下の力持ちというよりはTAKUYAのギターに負けないくらいの存在感がある。特に「くじら12号」での2人のコントラストは、まるで会話をしている様だ。

五十嵐公太(いがらしこうた)のドラムは、ミリオンセラーを達成した「そばかす」に代表されるように特徴的なテンポを生み出し、バンドの音楽にJAMらしさを与えている。

メンバーの個性が合わさると、パワフルで、時にはしっとりと、1つのバンドでたくさんのテイストを楽しめる。誰か1人でも欠けると、間違いなくバンドは成り立たない。そう感じさせる化学反応を起こしているのだ。
よくある、楽器がボーカルを引き立たせるような、そんな構成ではなく、1人1人がハードパンチャー。そんな音楽が、人を惹きつける。

解散してしまったのが惜しいが、それもまた彼らが伝説たる所以。活動期間中に全てを出し切った彼らの音楽は、だからこそ1曲1曲がエネルギーに満ち溢れている。

聴いていて元気になる、思わず外に飛び出したくなるような音楽は、どんな世代にも愛される。絶対に聴くべきモンスターバンド、それがJUDY AND MARYである。