RPGならではの表現とは
「サガシリーズ」の中ではあまり人気が無い『サガフロ2』ですが、関連書籍などから様々な情報を補完しながら進めていくことでジワジワとその奥深さに引き込まれる良作です。
シナリオ選択式の歴史年代物ロールプレイングゲームで、選択したシナリオごとにキャラクターとステージがプレイヤーに与えられます。自分で名前をつけ自分好みの特性に成長させたキャラクターで謎を解いていく方式とは大きく異なりますが、登場キャラクターの生い立ち、数奇な運命や人生を時代ごとに体験していき、それぞれの子孫の時代まで追いかけて壮大な物語のエンディングを目撃することができるゲームです。
全体を通して冗長な演出過多が抑えられているように感じます。長いアニメーションが声優の声入りで再生されるとか、小説を読んでいるかのような長文テキストが表示されるといったことはあまりありません。その代わり、シナリオを選択して表示されたキャラクターのステータス画面を開いた瞬間にたくさんの感動や発見をもたらしてくれる、究極のロールプレイングゲーム表現がこの作品の中にはあります。
最初の主人公キャラクターがほぼ退陣した終盤、新たに仲間になったキャラクターのステータス画面と装備品で、当初の出来事が蘇ってくるような不思議な感動があり、何度クリアしてもしばらくしてまたプレイしたくなります。
全体の音楽も秀逸です。