hideの思慮深さ
X JAPANのhideについて書く。「X JAPANトリビア」という動画を観れば分かってしまうことであるが、X JAPANのスローガンを「サイケデリック バイオレンス アンド クライム オブ ヴィジュアル ショック」にしたのはhideである。
初期メンバーで最後に加入した彼がこう考えた。YOSHIKIが考えたわけではない。インディーズ時代のX (JAPAN)のCDには「セクシャルなんとか」と書かれていた。という訳で、hideがいなかったら、「ヴィジュアル系」は「セクシャル系」になってしまうところであった。
hideはのちのバンドのカテゴリー名(ヴィジュアル系)を決めるのに大活躍した結果になった訳である。ただし、hideはおそらくこの件以外についてはYOSHIKIの英語について注意をしていない。ここがhideの思慮深い所である。
「X JAPAN」と呼ばれる前の単に「X」と呼ばれていた時代の、X JAPANの歌詞の英語部分はめちゃくちゃである。英語になっていない。洋楽をしょっちゅう聴いている人間なら分かってしまうことであるが、曲を流しておいて英語として変な歌詞を聴いてしまうと響きが変なことに気が付いてしまう。
X JAPANの曲をかけっぱなしにしておいて作業等を行うと頭の中が「?」でいっぱいになるし、歌詞を改めて見ると英語として変なことに気付く。なのにhideはYOSHIKIの英語を正したりすることはなかった。
hideは神奈川県横須賀市出身で、米軍基地のそばに住んでいたのでアメリカ兵の子供の友達がいた。だからhideは幼い頃から英語を使って会話を楽しむことが当たり前であった。真っ当な英語をhideは使えていた。簡単にいうとhideには英語力があった。なのに英語力皆無のYOSHIKIの英語に対してはつっこんでいない。おそらくそうすることは自分の役割ではないと理解していたのであろう。
さすがにバンドのスローガンがダサかったら問題である。だからそこは突っ込む。ただ、歌詞に対していちいち突っ込んでいたら際限がないし、リーダーの機嫌をそこねて八つ当たりされるだけだと思っていたのだと思われる。
また、X JAPANのファンになる方達はまず、英語のおかしさに気づくほど英語力はないし、英語力がある人が聴いたら逆にインテリだから突っ込まないと考えていたのであろう。