生きるぼくら

hibiki-shiokawa0のレビュー・評価・感想

生きるぼくら
7

原田マハの小説『生きるぼくら』

いじめから引きこもりになった人生(じんせい)は、ある日母が突然いなくなって茫然とする。残された年賀状からマーサばあちゃんを思い出し、蓼科へ向かう。そこで認知症になってしまったばあちゃんと、やたら気の強いつぼみとの3人の奇妙な同居生活が始まるという話。

米づくりを通して、人生(じんせい)もつぼみも成長していく姿が良かった。
また、人生(じんせい)が道に迷った時にいつでも相談に乗ってくれる頼りになる大人、食堂のおばさんが本当にかっこよかった!
優しい言葉や、慰めの言葉などは簡単にできるが、おばさんは人生(じんせい)の悩みにしっかりと向き合って的確なアドバイスを与えるだけでなく、人生(じんせい)のために行動も移していた。そんな姿が印象的だった。
生きるぼくらは、読んでいて本当に心が温まる物語です。原田マハさんの描く登場人物たちのリアルな感情と、自然の中での生活の描写が相まって、読者を深く魅了するのだ。
「生きる」ことの意味や、自然や食べ物の大切さについて考えることができる作品。この物語を読んで、私も自分の人生をもっと大切にしようと気付かされたし、日々の生活をより豊かにするためのヒントを得ることができた。