地上波でこの変態アニメを放映した勇気爆発に降参!最大の敵は脚本と話数か
"ついに3月末で最終回を迎えた、『勇気爆発バーンブレイバーン』
ミリタリーロボットアニメかと思いきや、『勇者シリーズ』を彷彿とさせる熱く猛々しい意思を持ったロボットが登場し、視聴者の度肝を抜いた。
監督やメカニックデザインには、“バリってる”作画で有名な大張正己氏がその手腕を振うとなれば、これは期待せざるを得ない。
まさに“勇者ロボ”然としたブレイバーン。しかしその実態は操縦席内にテーマソングが鳴り響いていたり、BL風味のポエムを延々と朗読したり……。とんでもない変人、いや変ロボだった!
なぜかブレイバーンが一方的な偏愛を向ける搭乗者・イサミ。
生真面目な自衛隊員である彼が、ブレイバーンの意味不明なテンションに巻き込まれて、メチャクチャな目に遭うのが笑いを誘う。
ブレイバーンのキャラクターの面白さや熱血のテンション、そして振り回される人間たちの苦労に、大いに楽しませてもらった。
ブレイバーンが熱唱するオープニングや、イサミ&スミスがなぜかシャツを脱いで恋人つなぎをする、なんとも妖しいエンディングも最高だった。
難点を挙げるとしたら、随所に見られる無駄になってしまった設定や、明らかに展開ありきのキャラクターの行動か。
主にイサミと対を成す主人公であり、後に重要な役割を担うスミス。
彼の行動があまりに展開ありきで、脚本の都合で動かされている感があり、違和感がつきまとった。
これは設定を消化するだけの話数を与えられなかったゆえか。例えば24話構成であれば、設定や展開の粗も解消できたのではないかと思える。
しかし、そんな細かいことを気にするような作品では無い。
『勇者シリーズ』へのオマージュ。熱血でテンションマックスな展開。そしてそこはかとなく香るBL臭を、頭を空っぽにして楽しむ快作だった。