圧倒的レジェンド、ロイ・ハーグローヴ
グラミー賞を2度獲得した、アメリカのジャズ・トランペッターであるロイ・ハーグローヴ。
古典的なジャズから、ラテン音楽やR&Bといった様々な要素を取り入れた作品を残し、最先端の音楽を作ったレジェンドです。伸びやかな高音、自由自在の音色、類まれなメロディーラインで、ことごとく痺れる演奏を聞かせてくれました。
2018年に49歳の若さで腎不全により亡くなってしまいましたが、彼の残した名曲やライブ映像は未だ色褪せない輝きを放っています。
CDも素晴らしいですが、何よりライブが良いというのがロイ・ハーグローヴの魅力です!
2007年にフランスのNew morning Clubにて、代表曲である「Strasbourg St. Denis」を演奏しました。このライブはまさしく伝説。ジャズ界を率いた圧倒的なソロが会場を虜にしています。他のメンバーの演奏も一級品で、私は勝手に「神々の遊び」と呼んでいますが、きっとこのライブを見た人はわかってくれると思います。
他にも2001年、アメリカのニューポート・ジャズ・フェスティバル、2009年のアメリカのラジオ局で収録された演奏などはファンの間でも愛されています。ライブだからこその会場の空気を読み取った演奏、他のプレイヤーのソロを聴いて頷く姿からは溢れ出るカリスマ性を感じます。
20歳でデビューアルバムを世に出してから、20作品ほどのオリジナルアルバムを出しています。グラミー賞でラテン・ジャズ・アルバム賞に輝いた『ハバナ』は、アフロ・キューバン・ジャズとマッチした力強い演奏が光ります。シンプルなメロディーながら洗練されたグルーブで人気の『イヤーフード』など、全て聴いていて気持ちがよい作品です。
また、スタイリッシュなファッションにも、ファンが多くいました。立ち姿までかっこいいのです。何度でもその音に酔いしれることができるロイ・ハーグローヴは、まさしく伝説のトランペッターです。