僕の心のヤバイやつ / The Dangers in My Heart / 僕ヤバ

僕の心のヤバイやつ / The Dangers in My Heart / 僕ヤバ

『僕の心のヤバイやつ』は、桜井のりおによる日本の漫画作品であり、2018年から『マンガクロス』で連載されている。本作は陰キャ少年・市川京太郎と陽キャ少女・山田杏奈のラブコメディである。物語は京太郎の視点で描かれ、彼が恋に落ちていく様子が細かに描写されている。
キャラクターの表情の些細な変化などから心情をうかがい知ることができ、キャラクターの感情や関係性の変化が丁寧に描かれているのが特徴である。京太郎と山田は互いに惹かれ合っているが、相手に惚れた決定的な瞬間がいつなのかは明確にされていない。これは意図的なものであり、作者の桜井のりおは、中学生の初恋の曖昧さを表現するためであると語っている。恋愛感情とそれ以外の感情の境目が曖昧で、恋に落ちたタイミングと恋を自覚したタイミングが異なる面白さを表現したとのこと。また、タイトルの『僕の心のヤバイやつ』は、恋心なのか何なのかわからない感情を表現する意図から生まれたものである。
テレビアニメは第1期が2023年4月から6月まで、第2期が2024年1月から3月までテレビ朝日系列にて放映された。また、スピンオフ作品の『ツイヤバ』もアニメ化されている。

rukih2のレビュー・評価・感想

僕の心のヤバイやつ / The Dangers in My Heart / 僕ヤバ
10

学生時代にこんな恋がしたかった!!

『僕の心のヤバイやつ』は、内向的な高校生・市川京太郎が、クラスメイトの山田杏奈に対して抱く複雑な感情を描いたアニメです。京太郎は自分の内面にある闇と向き合いながら、杏奈との関係を深めていきます。この物語は、青春の甘酸っぱさと同時に、心の奥深くに潜む不安や恐れにも光を当てています。

アニメは京太郎の心理的な成長を丁寧に描き出し、視聴者に強い共感を呼びます。彼の感情の揺れ動きは、繊細な表現で表され、特に彼の内面の葛藤がリアルに感じられます。杏奈との関係が進展するにつれ、京太郎は自己受容と他者との関係性のバランスを見つける旅を続けます。

キャラクターデザインは、彼らの個性を際立たせ、特に京太郎の感情の起伏を細やかに捉えています。背景美術も、彼らの日常をリアルに再現し、物語の雰囲気を盛り上げています。

音楽は物語の感情の流れを効果的に表現し、視聴者の感情移入を促します。オープニングとエンディングの楽曲は、作品のテーマに合わせて選ばれ、アニメの世界観をさらに深めています。

『僕の心のヤバイやつ』は、青春アニメの枠を超えて、人間の心理を深く掘り下げた作品です。京太郎と杏奈の物語は、視聴者に自分自身の心の中にもある「ヤバイやつ」と向き合う機会を与えます。このアニメは、心の奥深くにある感情に光を当て、視聴者に深い印象を残す作品となっています。