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RADWIMPSの魅力
私が初めてRADWIMPSを知ったのは大学のバイト先だ。バイト先で仲間に勧められて聞き始めた。当時『RADWIMPS4』のアルバムが発売中で、「ふたりごと」、「有心論」の2曲ばかり聞いていた。なんて、歌詞が難しく理解できるようでできない歌なんだろうというのが最初の印象。それでもベースの音にはまり、ボーカルの声にはまり気づけばインディーズ時代のCDをすべて揃えた。歌詞も歌も難しい。でも、ロックでありポップでもある彼らの音楽にどんどんはまっていった。
ボーカル野田洋次郎の多彩さは唯一無二の存在として、私は天才だと思っている。洋次郎の歌詞は神はいるのかもしれないけど、神とは何なんだろうという究極の概念で書いていると思っている。昔と違い、マスコミへの怒り世の中への不満を切り込んで書いているものが多く、恋愛要素はほぼない。それが一転バラードになると、これまた洋次郎の世界が爆発している。静かで雨が降っているような、風が吹くような音楽を作ることができる。
RADWIMPSの最大の魅力は、1度聞いても理解できない点にあるのではないかと思う。繰り返しきいて意味を咀嚼して、自分なりの歌詞の捉え方ができるのではないだろうか。歌詞がなくても、インストロメンタルでもRADWIMPSだと伝わるのがまたすばらしい。