STEINS;GATE / シュタインズ・ゲート / シュタゲ

STEINS;GATE / シュタインズ・ゲート / シュタゲ

『STEINS;GATE』とは、5pb.(現MAGES.)の同人ゲーム作品およびそれを基にしたアニメ作品である。アニメ放送時期は2011年の4月から9月。第15回文化庁メディア芸術祭審査委員会推薦作品アニメーション部門/長編に選ばれた。大学の友人と日々おかしなマシンを開発していた岡部倫太郎は、偶然タイムマシンを開発する。だが、倫太郎はタイムマシンで過去を改変したことにより、様々な問題に直面してしまう。

8fkameのレビュー・評価・感想

STEINS;GATE / シュタインズ・ゲート / シュタゲ
10

ギャルゲーと思って侮るなかれ、濃厚タイムリープSFゲーム

『STEINS;GATE(シュタインズゲート)』はニトロプラスが2009年10月にXbox 360のソフトとして発売したアドベンチャーゲームである。舞台は2010年の日本・秋葉原。暇を持て余した厨二病大学生である主人公、岡部倫太郎が仲間たちと共に過去にメールを送ることのできるマシンの開発に偶然成功してしまうところから話は始まる。

登場キャラは美女や美少女の比率が多く、所謂ギャルゲーのように思われがちだが、『STEINS;GATE』の強みは何といっても濃厚すぎるSFストーリーである。
最初こそなだらかなストーリー運びでゆったりと楽しめるものの、中盤に差し掛かった途端、急転直下ジェットコースターのようなストーリーラインに引きずり込まれる。先の読めない展開とアツい人間ドラマ、息をつかせないSFに襲われてたどり着くラストはまさしく号泣必至。
言ってしまえば『STEINS;GATE』は俗にいうタイムリープものだが、それだけに止まらず、世界線や未来人などたった1つの要素で括るだけでは不十分な程のSF要素が溢れている。まさに「超SF大作」と言って差し支えないだろう。

この美少女ノベルゲーに見えて実は濃厚SFのギャップにやられたファンは数多く、オタクの聖地である秋葉原で「シュタゲ聖地巡り」も同時にできることも手伝ってか、秋葉原では多くの『STEINS;GATE』コラボが実施された。
中でも秋葉原ラジオ会館で行われたコラボはすさまじく、実際に作中に登場する人工衛星のような巨大建造物がラジオ会館の上層階に食い込むように取り付けられ、話題となった。

『STEINS;GATE』はその後もアニメ化やコミカライズやスピンオフゲームを展開し、ファンの心を掴み続けている。原作ゲームができなくても、アニメでも十分にその濃厚なSFを楽しむことができるので、是非ともおススメしたい。