ハコヅメ〜交番女子の逆襲〜

『ハコヅメ~交番女子の逆襲~』とは、2017年52号から2022年29号まで『モーニング』(講談社)で連載された、泰三子による青年漫画である。作者の泰は10年間女性警察官として勤務しており、警察のことを知って欲しいため、自身の経験を元に本作品を描いた。
物語は交番に勤める主人公の川合麻依(かわいまい)が経験する、警察で起こる日常を描いている。コメディが中心の話だが、窃盗や自殺、殺人などの警察ならではのシリアスな話もある。
コミックスは21巻まで刊行され、2022年5月時点で累計発行部数450万部を超えた。2021年に「第66回小学館漫画賞」で一般向け部門を受賞した。「第45回講談社漫画賞」で総合部門にノミネートされ、2022年には「第46回講談社漫画賞」で総合部門を受賞した。本作品は2021年7月7日から9月15日までテレビドラマが放送され、川合麻依役を永野芽郁、藤聖子を戸田恵梨香が演じた。テレビアニメは2022年1月から3月まで放送された。

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ハコヅメ〜交番女子の逆襲〜
10

読んで後悔はない漫画

ギャグ要素もあり、シリアスな要素もあり、ロマンス要素もあり。至る所に伏線が散りばめられていて大どんでん返しとなることも。読んで後悔なしの作品である。
1話1話がとても読み応えがあり、警察官の仕事内容にも詳しくなることができ、警察官への感謝の気持ちさえ抱いてしまう。1度だけではなく、2度3度読むとまた違った気付きがある。
17巻を読み終えたら、必ず『ハコヅメ〜交番女子の逆襲〜 別章アンボックス』を読む事をお勧めする。これは絶対だ。涙腺崩壊間違いなしである。アンボックスを読み終えてから18巻を読むと自然な繋がりで、細部にも感動を感じることができるはずだ。それほど重要な内容がアンボックスには描かれているのである。
警察署という、一般人ではなかなか踏み入れることができない場所で織りなされる警察官としての日常は一般人での非日常である。川合の鋭い見方、藤のパーフェクトぶり、源の人たらし、山田の純情さ。一人ひとりの登場人物に愛着が沸き、全員に幸せになってほしいとつい願ってしまう。同期愛も必見である。辛い訓練を乗り越えてきたからこその仲間意識、ただの同僚とはまた違った熱い思いがあるのだろう。
全ての作品が愛おしく思える、そんな作品である。