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野生動物とはなにかを考えさせてくれる作品
主人公は記憶力がよく好奇心が旺盛な少年。クラスメイトとその姉が獣医師であることに影響を受け、自分自身も獣医師を目指す物語である。
自然界に生息している動物たちに触れあい、死を目の当たりにすることで主人公の中で色々な葛藤が生まれていく様子は、「自然とは何か?」「人間とは何か?」を考えさせてくれる。
私達人間からすれば野生動物の死は大きなことではないものの、実際には人間が直接ではなくとも関係していたりするという事を伝えている。
主人公の少年が、動物たちは死ぬ前に何を感じ何を思ったのかと考えるところが印象的。犬や猫など感情表現のある動物であればある程度、なにを考えたのかという事は想像できるが、ネズミや鳥などの小動物や飼育が難しい大型の動物では非常に難しいことである。その難しいところを主人公の特性である記憶力を頼りに様々な推理をし、事実を導き出していく部分にミステリー要素が含まれているため、動物錯分だけでなく推理作品が好きは人にもぜひ読んでもらいたい作品だ。
生きることや死ぬこと、そして自然とは何かを深く考えさせられるので、これからの自分自身の生き方であったり、考え方などにも深く影響したのは事実である。