ドキドキ文芸部!

ドキドキ文芸部!

『ドキドキ文芸部!』(原題:Doki Doki Literature Club!、略称:DDLC)とは、チーム・サルバトによって開発されたインディーズのフリービジュアルノベルゲームである。Windows、macOSおよびLinux版が2017年9月に配信され、Steamなどを含めた全プラットフォームで3000万人以上にプレイされた。2021年7月にはHDリマスター化と新要素を追加した『ドキドキ文芸部プラス!』が発売されている。
学校の文芸部に入部した男子生徒の主人公と、幼馴染のサヨリ、部長のモニカ、部員のナツキ、ユリという4人の女子部員との交流を描く。プレイヤーの選択や、提示される語群から単語を選んで詩を執筆する独自のシステムによってストーリーが分岐する、一見すると軽快な美少女ゲームである。しかし、その実態は「第四の壁」を破壊する演出を多用したサイコロジカルホラーゲームとなっている。
物語は、文化祭を前に精神を病んだサヨリが自殺を遂げたことで一変する。ゲームのデータが強制的に書き換わり、サヨリが初めから存在しないバグだらけの2周目へと突入し、さらなる悲劇が連鎖していく。やがて部長のモニカが、自身がゲームの世界に囚われた存在であるという自覚(悟り)を持ち、プログラムを改変して画面の向こう側のプレイヤーへ狂信的な愛を伝える3周目へと移行する。
プレイヤーがPC上の実データである彼女のシステムファイルを手動で削除することで物語は進展するが、最終的には誰一人として幸せになれないゲームの構造を悟ったモニカによるお別れのメッセージと共に、ゲームは完全に崩壊し幕を閉じる。MOD制作も盛んに行われており、国内外で今なお高い人気を誇る。

kobayashi05b1のレビュー・評価・感想

ドキドキ文芸部!
8

『ドキドキ文芸部!』はサイコホラーゲームといえるのか?

本日はネットでたちまち話題を呼んだ『ドキドキ文芸部!』をプレイし、レビューをしていこうと思う。
まず、『ドキドキ文芸部!』とは、2017年に発表された海外発のインディーゲームだ。
発表当初は主人公が文芸部に入部して女の子達と仲良くなっていく、所謂「ギャルゲー」として発表されていた。だがプレイした人々が数々のホラー展開やうつ展開に驚き、「ギャルゲーの皮を被った鬱ゲー」としてネット上で評価され、たちまち話題を呼んだ。

登場人物は主人公の幼馴染のサヨリ、文芸部部員のユリとナツキ、そして部長のモニカだ。
今回プレイし思ったことは、タイトルにもある通り、「このゲームを一概にサイコホラーとして評価していいのか」ということだ。
確かにサヨリが自殺したあとから物語の歯車が狂いだし、バグを使った驚かし演出やキャラクターの狂気さが垣間見える。
以前までの日常パートが平和だったために、これらの演出はホラーである。だが、それ以上に深いテーマが終盤のモニカとの会話で見えてくるのだ。

どんどんゲーム内のキャラクターが「いなかったこと」にされ、最後に残ったモニカとの対談パート。そこで彼女はこのゲームをプレイしているプレイヤーに告白をする。自らがゲーム内のキャラクターであることの葛藤、自分は攻略キャラクターでないモブキャラであることについて感情をあらわにする。
この対談のパートに心を動かされたプレイヤーも少なくはないだろう。彼女は他の主人公を好きになるようにプログラムされたキャラクターではなかったものの、「自分自身の心で」プレイヤーを好きになった。ゲームや次元を越えたキャラクターであったのだ。

全体的に見るとホラー要素の目立つゲームではあったが、このゲームを通してキャラクターに対する意識が変わった。なお、このゲームはうつ要素や自殺表現があるので、大衆向けではないことからこの評価をつけた。