最高に美しい物語り
宮沢りえが主演の映画です。
娘に杉咲花、ダメなお父ちゃんをオダギリジョーと連れ子は、伊東蒼ちゃんです。
主人公・双葉(宮沢りえ)は、パート先で倒れ、余命三ヶ月と宣告されます。潰れた銭湯の浴槽の中で泣くシーンは、双葉の苦悩が伝わり切なくなります。そして、潰れた銭湯を再開すること、蒸発した夫一浩(オダギリジョー)を連れ戻すこと、優しく弱い安澄(杉咲花)を強くすること、安澄をある人に会わせることを決意します。
夫を連れ戻し、一浩は鮎子(伊東蒼)を連れて帰って来ます。鮎子の母親は、鮎子を残し蒸発しています。安澄は、学校でいじめにあっていますが、戦うことを教えます。安澄が「学校に行きたくない」と、布団から出ないのを双葉が無理矢理起こすシーンがあるのですが、宮沢りえと杉咲花の演技が光る、好きな場面です。
好きな場面と言えば、鮎子が迎えにくると言った母親を待つために、アパートまで戻り、雨の中独りでいるところを双葉と安澄が迎えに行くところです。翌朝のしゃぶしゃぶを食べる中、鮎子が「ここにいてもいいですか?」と、泣くシーンは、伊東蒼の演技に泣けます。
母親と娘の物語りです。安澄のと母親の関係、鮎子と母親の関係、双葉と母親の関係、その中でヒマワリのように明るく、銭湯の湯のように熱い双葉が注ぐ愛情と、宮沢りえの鬼気迫る演技が心を奪います。