優しくてかわいい日常と、垣間見える不穏……大人もハマるアニメ『ちいかわ』の魅力!
様々なグッズ展開や企業コラボなど、躍進が止まらない大人気アニメ『ちいかわ』。「街を歩けばちいかわに会える」と言っても大げさではないほど、その人気はうなぎのぼりである。
「ちいかわ」とは「なんか小さくてかわいいやつ」の略。メインキャラのちいかわとその友達のハチワレ、うさぎを中心に、面白おかしくてほっこりする日常が描かれる。
作者・ナガノさんが紡ぐちいかわたちの物語は、かわいくて癒される見た目のキャラクターが魅力だ。しかしさすがはナガノさんと言うべきか、ちいかわたちが暮らす日常には現代人に「こんな風に過ごしたい」と思わせる面がある反面、ちょっぴり不穏でダークな影も潜んでいる。
例えば、作中には「擬態型」と呼ばれる生物が登場する。擬態型は一見友好的な態度でちいかわたちに接触するが、何かのタイミングで突如凶暴な本性を現し、ちいかわたちを襲う。このような擬態型は通常「鎧さん」という人型のキャラによって始末されるが、ちいかわたちにはなすすべのない脅威である。
ほかにも「呪いの杖」や「キメラ」など、ほのぼのアニメとは程遠いような、物騒な要素が『ちいかわ』にはたくさん登場する。そのような脅威にちいかわたちが力を合わせ立ち向かっていく姿が、観ているものの心を揺さぶるのだ。
一見すると幸せに満ちた世界にも、実は暗い影が潜んでいる。そのようなままならぬ世界観が現実とマッチし、だからこそ私たちは『ちいかわ』に魅了されるのかもしれない。