一筋縄でいかない伏線の回収が秀逸。
『シュタインズ・ゲート』は現実にある科学的事象をきちんと物語に組み込んだSFサスペンスゲームで、そのアニメ化作品である。
簡単なあらすじは次の通りだ。
小さな発明サークルが偶然過去にメールを送ることができるレンジを発明した。それを使って過去を改変するが、「バタフライエフェクト」により思いもしない大きな改変を引き起こすこととなり、主人公たちは命を狙われることになる。
絶望的な未来を変えるため過去を改変するが、何度やっても「世界線の収束」に阻まれ、絶望的な未来を変えることはできない。変えるためには世界線を大きく変える程の改変が必要だと知る。主人公はその為に奔走するが、そのうちに大きな改変をした先に待つ事実を知ることになり、主人公は大きな選択を迫られる。
秋葉原が舞台となることもあり、オタク用語などもたくさん出てくる。初めの展開はゆっくりで少し退屈に感じるが、見返すとそこにもたくさんの張り巡らされた伏線があったりするなど、2度3度と繰り返し見ても違った楽しみ方ができる作品だ。
タイムリープを繰り返す過程で、「あのキャラがあんなことに…」という描かれ方(詳しくは描かれないが…)が楽しめるのも魅力である。また苦労して過去を変えて、「頑張ったから安易にハッピー!!」とならないところも良く作り込まれている。