思春期少女のサドの開花をご覧あれ(原作1巻のレビュー)
内気な性格の主人公である中学生の柊うてなは、自分が住む街を守っている魔法少女3人組に憧憬を抱いている。
ある日、うてなは真っ黒なマスコットキャラのヴェナリータから変身する力を与えられる。しかしそれは魔法少女と敵対する悪の組織・エノルミータの女幹部の過激なコスチュームで、憧れとは真逆のポジションを与えられてしまった。
最初は魔法少女と敵対し、痛みを与えることを嫌がっていたうてなだったが、ヴェナリータが見抜いていたうてなの中のサディズムが表に出始めた。自身の武器である魔法の鞭で植物を操り、魔法少女を拘束してお尻を叩く。痛みと屈辱と辱めで魔法少女たちを蝕むことを楽しみ、悪い自分を受け入れていった。
双方の頬を紅潮させて気持ちよさそうな表情を浮かべているのがすごく良い。未成年だからアウトだけれども。
1巻の最後の話で、うてなはヴェナリータに案内されたアジトで、うてなと同い年の悪者の少女・キウィと出会った。
キウィは「私の方が可愛いのに魔法少女たちがちやほやされてムカつくから消したい。お前はなぜ魔法少女と対立するんだ」と尋ねながら、初対面で爆弾を投げてきた。
キウィを魔法で作った檻の中に閉じ込めたうてなは、「憧憬の意で見つめていた魔法少女たちを本当は壊したい」と愉悦の笑みですっかり立派なサディストへと変貌した返答を行う。そしてキウィの肌が爆発で痛々しく腫れあがった様を、「キウィちゃん、世界一可愛いよ」と称賛した。
書き手はこの笑顔を見て「1巻からこんなにぶっ飛ばして最高かよ。このアニメ絶対見よう」と、アニメの視聴と既刊すべての購入を決断した。
原作のうてなの開花したドSな破壊願望の表情だけでも、とてもハレンチで素晴らしくて倫理的にアウトだと思う。
それなのに新年早々から未成年の女の子同士で、「あれやこれや」とやってしまう場面が沢山ある漫画のアニメ放送を決定した、制作者と放送関係者の思い切りを賞賛したい。