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最恐の殺人鬼が最後の殺人を犯すとき
「25人を殺した」として捕まった主人公が死刑と同等の判決を受けたあとから、話が360度変わっていきます。
最初の印象は、主人公は最低な男で非道であり、冷血と思うようなキャラクターです。しかし、あることをきっかけにその殺人犯は人生を一変させて、塀の外に出ることになります。
この時点で「ハッピーエンドで終わりなのか」と思うのですが、ここからが主人公の本当の苦痛が垣間見れる漫画です。
自分のことを何も知らない土地で別人に生まれ変わったかのように生活し、普通の人と同じように恋愛していく模様が人間臭くおもしろかったです。それでも自分の犯した罪と向き合わないといけない主人公の葛藤も書かれていて、今度はどんな展開になるのかと興味をそそりました。
「本当に主人公は26人目も殺害したのか」というところも気になりますが、話が進むにつれて「そうではない」と思う人も現れ混乱していきます。
登場人物でいうと主人公の嫁になる女性の正体も意外で、精神面の強さも出ていて、さらに気になる内容になります。「最後はどうなるんだろう」と思いながら読み進めると、自分の想像した結末以上の衝撃を与えられた漫画だと思いました。
非現実的ではありつつ、「自分だったら」と考えさせられるような作品だと思いました。