生きるとは何かを考えさせられる
2017年に実写映画化されているが、ここでは2018年にアニメーション映画化されたものについて書く。映画「君の膵臓をたべたい」は、「住野よる」による青春小説が原作である。
家族以外の人間との関わりを必要と思わず、持とうとしない主人公の少年と、膵臓に病気を持って残された時間が僅かな少女がふとした理由で関わり合うようになり、主人公が少しずつ影響されて変化していく様子を描いたものである。
この映画を見た感想としては、主人公の少年と、病気の少女の二人のやり取りの軽さがありながらも、少女の死を前提としいるため生きていくというのでどういう選択があるか、生きるとはどういうことなのかというテーマに着実に近づいていっていることが感じられた。また、主人公の少年が少女と出会い、関わり合う中で彼の人間関係についての考え方が変化していく様子も生きるというテーマと密接に関わっており、人間関係の大切さについて考えさせられる作品であると思った。
当初甘い恋愛物の映画だと思っていた節もあり、映画を見たあとは生きるとは何かについて考えさせられた後なのでほぼ絶句で映画館を出るような状態になり面白いが他の人と面白い映画を見るという感覚では見難い映画だと感じた。一人で映画を見ることが好きな人のほうがこの作品は楽しめるのではないだろうか。