大人も楽しい『忍たま乱太郎』
恐らく日本に住む人なら大抵の人がご存知であろう、NHK教育テレビで放送中の長寿アニメ『忍たま乱太郎』。一流の忍者を目指す乱太郎、戦災孤児でドケチのきり丸、おっとり大食いでお金持ちのしんべヱの三人組を中心に織りなす子供向けドタバタコメディアニメ……というのは有名な話ですね。ですがこのアニメ、実はただの子供向け番組ではないんです。こちらは『落第忍者乱太郎』という朝日小学生新聞連載の漫画が原作なのですが、その原作者である尼子騒兵衛先生の時代考証がとにかくすごいんです!基本ベースはギャグではあるんですが、史実を正しく伝えるというのを徹底されていて、例えば確実にギャグだと分かるハンバーグは登場しますが、そうではないものは全部実際の歴史に沿っているんです。
江戸時代や戦国時代に比べて作品数が多くない室町時代舞台のエンタメ作品。私は忍たま乱太郎を通じて「五百年前の日本ってこんな感じだったんだ」と知りました。登場する忍術に関しても、分身したり火を吹いたりということはなく、実在の忍者が使っていたものを描いています。例えば「喜車の術」は現代社会でもさらっと使っている人は多いかも。実はそれ忍術なんですよ。興味を持たれた方は調べてみて下さい。忍たま乱太郎、奥が深いです!