物語後半からがらっと印象が変わるアニメ
巨大な穴が空いた町が舞台で、主人公リコと仲間のレグで未知の穴の底へと冒険していくストーリー。
まず、舞台とキャラクターの設定が面白い。
探検家のリコとレグは底の知れない不思議な穴の中を進んでいく。しかも底に進めば進むほど戻れなくなるという制限もあり、見ている側は物語が進むにつれワクワクと不安がよぎる。可愛らしいキャラクターデザインと絵柄で、冒険を応援しながらリコとレグの2人やり取りを見るのだけでも楽しい。
だが物語後半からグロテスクさと壮絶なストーリー展開で「これまで見ていたのはなんだったのか」と思うほど重たい気持ちになっていく。冒険もどんどん厳しいものになっていき、リコとレグは生死の境に直面することになる。
しかしここで、新たなキャラクターであるナナチが登場する。正直、リコとレグだけでは不安しかない冒険になっていたのだが、穴に住んで生活しているナナチと出会い、新たな知識、道具、戦闘方法を学びよりたくましくなっていく。
この物語は王道なアニメと違い、どんどん仲間が増えていくわけではないため、終盤でようやく強力な仲間が増える。しかもその見た目と性格は誰もが虜になるようなキャラクターなので、ナナチが現れたところから物語は格段に面白くなっていく。
3人での冒険が始まる、というところでアニメの第1期は終わり、映画へと続いていく。先が気になる終わり方だが、見ているものとしては最高の終わり方だった。