ONE PIECE FILM RED / ワンピース フィルム レッド

ONE PIECE FILM RED / ワンピース フィルム レッド

『ONE PIECE FILM RED(ワンピース フィルム レッド)』とは、『週刊少年ジャンプ』の大人気海賊漫画『ONE PIECE』を原作とした劇場版アニメである。2022年8月に公開された。原作連載25周年記念作品であり、劇場版アニメとしては15作品目に当たる。主人公モンキー・D・ルフィにとって、そして『ONE PIECE』という物語にとっても重要人物である赤髪のシャンクスや、その”娘”ウタという少女が登場することで話題になった。音楽の島エレジアを舞台に、世界の存亡をかけた戦いが描かれる。

yapparikodomo39v9のレビュー・評価・感想

ONE PIECE FILM RED / ワンピース フィルム レッド
8

歌姫ウタのライブ感満載の映画

ウタの歌声や歌唱シーンはAdoさんが担当しており、麦わらの一味やウタのファンと一緒にライブ会場で楽しんでいるかのような臨場感を体験することができます。Adoさんの圧倒的な歌唱力と表現力には脱帽します。それだけでも映画を観る価値があるのではないでしょうか。
序盤から中盤にかけては、あまり麦わらの一味の活躍が観られないのでファンには物足りなく感じてしまうかもしれません。しかし、後半のエレジアの地下に眠るトットムジカなる魔王をルフィとシャンクスたちが共闘して倒そうとするバトルシーンには胸が熱くなります。あの弱気で臆病だったコビーが成長して全体の指揮をとっている姿や、ウソップとヤソップ親子の息のあった協力プレー、最後にルフィとシャンクスが同時に魔王にトドメを指す場面など、長年のファンには堪らない貴重なシーンが最後にギュッと凝縮されています。とにかく赤髪海賊団の強さが別格すぎて、バトルシーンは疾走感満載で心が震えます。
「歌でみんなを幸せにする」というウタの思いには最初から嘘偽りはなく、最後の力を振り絞りながら命を懸けて歌うウタの姿には、切ないながらも生き様を見せ付けられたかのようでした。ウタを想うシャンクスの親心に家族の絆を感じ、ウタからルフィへ新時代を託すかのように麦わら帽子を返すシーンなど、感動する場面も盛り込まれています。
長年の原作やアニメファンはもちろん、あまりONE PIECEに触れてこなかった人でも楽しむことができる映画になっているのではないでしょうか。