ホグワーツ・レガシー / Hogwarts Legacy

ホグワーツ・レガシー / Hogwarts Legacy

『Hogwarts Legacy(ホグワーツ・レガシー)』はアヴァランチ・ソフトウェア制作・ワーナーブラザーズゲームスからポートキー・ゲームズのレーベルのもとで発売された、アメリカ合衆国のオープンワールドアクションロールプレイングゲームである。
『ハリー・ポッター』シリーズの約100年前の世界を舞台としており、プレイヤーはオープンワールドで再現された、ホグワーツ魔法魔術学校やその周辺地域を自由に探索することができる。過激派ゴブリンを率いる「ランロク」による大規模テロが勃発するなか、プレイヤーは5年生からホグワーツに転入することになる。はるか昔の時代に存在した強力な魔法、「古代魔術」の痕跡を視認し、使役することができる能力を持っているため、ランロクの一味に狙われることになる。古代魔術がランロクに悪用されることを防ぐため、ホグワーツ転入前から魔法の指導をしてくれた師匠・フィグ先生と共に学校生活の傍らで試練に挑んでいく。『ハリー・ポッター』シリーズの魔法ワールドを、肌で感じられる作品。

Nia666のレビュー・評価・感想

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ホグワーツ・レガシー / Hogwarts Legacy
8

ハリポタ、ファンタビ好きには堪らない!

この作品は「ハリーポッター」、「ファンタスティックビースト」シリーズの過去、という時代設定の下に制作されたオープンワールドアクションゲームです。「オープンワールド」とはフィールド内ならば基本的にいつでもどこにでも行けるゲームのことです。なので、ゲーム序盤にラスボス級の敵がいるエリアに行くことも可能です。
プレイヤーは子供の頃に夢見た「魔法使い」となり、魔法学校に途中入学します。魔法を使って物を浮かせたり、箒や魔法生物に乗って大空を駆け回ったりすることができます。最大の魅力は、やはり「ハリポタ」、「ファンタビ」(以下原作と記述)のネタが随所に散りばめられていることです。相棒となる杖を作成するのにとてもドキドキしました。私は原作登場キャラクターのトムと同じ材質の杖を作って、闇落ちプレイを楽しんだりしました。また、原作に出てきた魔法生物をペットに飼うこともできます。私は二フラーを大量に捕獲して二フラー天国を作りました!とても可愛い。アクションゲームなので敵を倒していくことが必要になりますが、アクションは難しくありません。回避や反射技なども充実しており、なかなかスタイリッシュな戦闘を楽しむことも可能です。また、ゲームプレイ途中で難易度を変更することも可能であるため、アクションが苦手な方も安心して遊べると思います。
残念な点は、ストーリーが少し浅いことです。特に敵キャラクターの描写が薄いので、正直ストーリーに感情移入は難しいと感じました。もっと、魔法族とゴブリンの確執や、魔法族が他の種族に行ってきた非道、それに対するランロク(ラスボス)の感情などが描かれていると良いと感じました。また、最終決戦前に選択肢があり、主人公が、封印されていた力を自分のために使うか、再び封印するかを選ぶことができます。「自分のために使う」選択肢を選ぶ方を俗に「闇落ちルート」と称しますが、こちらの選択肢を選んでも特に何も起こりません。お世話になったフィグ先生が亡くなるシーンがなくなるくらい。ここからグリンデルバルトやヴォルデモートなどの闇の魔法使いに繋がる系譜ができるストーリーがあっても良いのではないか、と勝手に考えたりしています。また、魔法生物の密猟者を敵として倒しまくりますが、主人公が一番お金を稼げる手段も密猟であるという矛盾点もあり、ちょっとそこはモヤっとします。せめて、魔法生物を保護した対価として生物の一部(毛や羽など)がもらえ、それを換金できるシステムだったならばと思います。
残念な点をいくつか挙げましたが、原作ファンとしては申し分無い出来だと思います。ミニゲームやサイドストーリーも膨大で、フィールドを隅から隅まで走り回るのは本当に楽しいです。自分好みの服装に着替えて髪型なども自由に変えつつ、魔法の世界を存分に楽しんで欲しいと思います。