グローヴァー・ワシントン・ジュニア / Grover Washington Jr.

グローヴァー・ワシントン・ジュニア / Grover Washington Jr.

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グローヴァー・ワシントン・ジュニア / Grover Washington Jr.
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スムースジャズの父、グローヴァー・ワシントン・ジュニア

街中に流れるいろいろな音楽。その中でも歌のない軽快なポップミュージックに「スムースジャズ」と呼ばれるものがあります。

それは1980年代末にアメリカのラジオ局が使い始めた、ジャズとロックの要素を組み合わせた音楽。フュージョン、クロスオーバーとも呼ばれ、それまでこだわりの強い音楽ファンに支持されていたジャズやロックを、幅広い層にアピールすることに成功したのでした。

その音楽の代表的なミュージシャンがグローヴァー・ワシントン・ジュニアです。

1943年、アメリカのニューヨーク州に生まれたグローヴァーは大学卒業後、サックス奏者として演奏活動を行い、1982年にアルバム「ワインライト」を発表。その収録曲「クリスタルの恋人たち(Just the Two of Us)」が全米ビルボードチャートで最高2位を記録し、グラミー賞のR&B部門を受賞しました。

日本では当初、「軟弱」「コマーシャルなBGM」などと散々な評価を受けていましたが、徐々にファンも増え、メディアに取り上げられることも増えました。また、ミュージシャンも彼の音楽を支持して同様の音楽を作り始めました。1999年に亡くなった彼は、「スムースジャズの父」として尊敬されています。