海洋冒険ロマンの超大作!長期連載でも読み続けられる秘訣とは!?
ONE PIECE(ワンピース)は、尾田栄一郎による少年漫画作品で、「週刊少年ジャンプ」にて1997年から連載が始まった。物語は、主人公モンキー・D・ルフィ(以下ルフィ)が、海賊王になるために仲間とともに「ひとつなぎの大秘宝(ワンピース)」を追い求める海洋冒険ロマンだ。
2022年11月の時点で単行本は104巻まで刊行。2022年8月時点で、国内累計発行部数は4億1000万部を突破しており、『最も多く発行された単一作者によるコミックシリーズ』としてギネス世界記録にも認定されている。海外での人気も高く、2022年8月時点で、海外でのコミックス累計発行部数は1億部を突破している。
ワンピースは2022年に連載25周年を迎えた。連載開始当時は子どもだった読者も25周年を迎えたときには立派な大人だ。では、なぜこのような長期連載でも読者に読み続けてもらえるのか。
理由のひとつとして、本作品が扱うテーマがあげられる。ルフィと仲間たちは、海賊として数々の島を訪れていくが、その島々は特有の問題を抱えている。その問題というのが、『戦争』、『宗教』、『人種差別』など、少年誌で取り上げるには少々重たいテーマなのだ。だが、このおよそ少年誌には似つかわしくないテーマが、大人になった読者を惹きつけている。子どもの読者は、純粋にバトルやギャグシーン、感動エピソードで楽しむ。大人はそれに加えて、現実の世界でも解決が難しいとされるこれらの問題に、ワンピースという作品がどのような答えを出してくるのか、それを楽しみに購読を続けているのだ。
2022年11月の時点で104巻という超大作であることから、新たに読み始めるには長すぎる…と感じる方もいるだろう。しかし、長期連載にも関わらず発行部数が衰えないことから、読者を永年魅了し続けているのは間違いない。年齢を問わず楽しめる本作品、ぜひ壮大な海の冒険の世界に飛び込んでもらいたい。