音楽アニメの金字塔
とある女子高の廃部寸前の軽音部へ4人の生徒が入部し、そこから始まる彼女たちの成長を描くアニメ。物語の後半からは1学年後輩の生徒が入部し、先輩後輩の絆も描かれる。
作中のほとんどは日常シーン(アルバイトをしたり、部室でお茶を飲んだり、テスト勉強をやったり、合宿と称して海へ出かけたりなど)で、ギャグの要素も多く盛り込まれており、音楽や演奏を直接描くシーンはあまりない。しかし、その少ない演奏シーンは京都アニメーションが本気を出しており、細かい指の動きや楽器のディテールも完璧に描かれており、こうしたシーンを見るだけでもこのアニメを視聴する価値がある。
使用される楽曲のクオリティはどれも非常に高く、オープニング・エンディング・演奏シーンで流れる劇中歌はどれをとっても名曲ぞろいで聞き飽きることはない。
メインキャストは当時、若手といわれた人たちが中心だったが、どのキャラクターも素晴らしく演じられており、この作品の大ヒットとともに声優界を代表する役者へとなっていった。
ときおり「中身がない」などという意見を耳にすることもあるが、入学時から2年生の秋に行われる学祭まで確実に彼女たちの成長を描き出している名作である。