エリアの騎士 / THE KNIGHT in THE AREA

エリアの騎士 / THE KNIGHT in THE AREA

エリアの騎士(THE KNIGHT in THE AREA)は、伊賀大晃原作・月山可也作画で週刊少年マガジンで2006年21・22合併号から連載されたサッカー漫画です。
中学生編、高校サッカー編、五輪招致編を経て現在はJリーグ編と、主人公・逢沢駆の成長とともに物語は進んでゆきます。

mimipi66s8のレビュー・評価・感想

エリアの騎士 / THE KNIGHT in THE AREA
8

今までにない!リアルな現代サッカーの描写と感動要素の共存

タイトルにもなっている「エリアの騎士」とは、「相手ゴール前のペナルティエリア内で仕事をするストライカー」という意味で、主人公である駆(かける)が自分の弱さを克服して「エリアの騎士」になるために様々な経験を経て成長していく物語です。
この漫画の見どころはリアルなサッカーの描写と感動を呼ぶ様々なストーリーの二つだと思います。ありえない必殺技の応酬ではなく、現実で起こりうるレベルのテクニック、駆け引き、さらには最新の戦術が満載で、サッカー経験者でも興ざめしないリアルなものとなっています。
もちろん初心者でもわかるようにルールの説明も物語を邪魔しない程度にうまく盛り込まれており、作者のセンスが光ります。
そして感動要素としても素晴らしいものがあります。主人公・駆は天才と言われたMF・傑(すぐる)を兄に持ちます。しかし二人は交通事故に巻き込まれ、兄弟は病院に搬送、弟の駆は瀕死の兄・傑の心臓を移植することで一名をとりとめるのです。
自分のラストパスで駆が得点を決め、日本代表をワールドカップ優勝に導くゴールとすることを夢見ていた傑の意志を受け継ぎ、どんな逆境にも打ち勝って弱さを克服していく姿には胸を打たれること間違いありません。
さらにはなでしこジャパンのニューヒロインになる幼馴染の奈々も登場し、女子サッカーの普及にも貢献している点も見逃せません。そろそろ自分を変えたい、弱い自分を克服したいと思っている方、ぜひおすすめです。