ハリガネサービス

ハリガネサービス

『ハリガネサービス』とは、荒達哉による日本の漫画作品。バレーボールを題材としたスポーツ漫画であり、『週刊少年チャンピオン』(秋田書店)にて2014年26号から2018年46号まで連載された。その後、続編となる『ハリガネサービスACE』が同誌にて2018年50号から2023年32号まで連載され、さらにスピンオフ作品として『ハリガネサービス外伝ヒュドラブレイク』が『月刊少年チャンピオン』(同社)にて2021年9月号から2026年1月号まで連載された。
中学時代に怪我を理由に控えのピンチサーバーとして過ごした主人公が、驚異的なサーブの才能を武器に、進学先の都立高校で個性豊かなチームメイトとともに奮闘し、東京都大会の王者である駿天堂高校を倒すことを目標に突き進む姿を描く。
物語は、主人公の下平鉋(しもだいら かんな)が都立豊瀬高校に入学し、バレーボール部へ入部するところから始まる。中学時代にレギュラー経験のない下平は、先輩たちから補欠扱いをされ、同期入部した東京都選抜メンバーの間白譲治(ましら じょうじ)、松方一颯(まつかた いぶき)、金田進(かねだ すすむ)といった実力者たちとの差に不安を抱く。しかし、選抜メンバーとの練習の中で、下平が狙った位置へ完璧に落とせる抜群のコントロールと、意図的にネットインサーブを連発できる圧倒的なサーブ技術を持っていることが明かされる。下平は中学2年時にアキレス腱断裂の大怪我を負い、レギュラーを断念せざるを得なかった期間、毎日サーブ練習のみに明け暮れた結果、この驚異的な才能を体得していた。その才能を見抜いた山縣監督の誘いで豊瀬高校へ進学した下平は、選抜メンバーの3人や上級生たちと切磋琢磨しながら、新生豊瀬高校バレー部の中核として過酷な高校バレーの世界へと挑んでいく。

3eRei-Sho1118のレビュー・評価・感想

ハリガネサービス
8

何か一つを極めるということ、その難しさ…

・ハリガネサービスってどんな漫画?
主人公の下平鉋(しもだいら かんな)は中学時代に足のケガによりバレーで重要とされる「ジャンプ」をすることができなくなりました。それでも大好きなバレーを続けるべく、サーブの練習をひたすらに重ねることで「誰にもとることのできないサーブ」を身につけます。そんなサーブを見た豊瀬高校のバレー部監督・山縣三郎に声をかけられ、下平の高校バレー生活がスタートします。そこから仲間とともに成長し、高みへとのぼってゆく青春スポーツ漫画です。

・ピンチサーバーという職人から一人のバレー選手へ
ピンチサーバーとは、バレーの試合のなかで「サーブだけ」打つために交代してコートに立つ人のことを指します。下平はあまりにも凄まじいサーブでピンチサーバーとして中学時代強烈な印象を残しました。他のスポーツでは野球における「代打」のようなものですが、下平の放つサーブは「サーブだけのエース」と称されるほどでした。そんな下平が豊瀬高校に入り、個性的な仲間たちと出会うことによってチーム一丸となり、ずっとコートに立ち続ける選手へと成長していきます。チームの面々や登場してくるライバル校の選手も下平のサーブに匹敵するような長所の持ち主が多く、いろいろなプレイスタイルが読み進めるごとに登場するので退屈することなく読み進めてしまいました。

・最強のライバルであり親友だった選手の登場
豊瀬高校でバレーボール選手となった下平ですが、勝ち進んでいく先でかつての親友と再会します。羽座川 扇(はざかわ おうぎ)とは一緒にバレーボールをした仲でしたが、とある事情により別々の進路に進むことになった過去を持つ下平。話が進むにつれ、羽座川の「音のしないレシーブ」はかつてのプレイスタイルとはまったく異なるものだということがわかります。二人の過去が明らかになるあたりのお話は、胸が熱くなり引き込まれる部分でした。

下平以外の選手もとても個性的で、笑いあり青春あり、ちょっぴりラブコメあり、そんなハリガネサービス、おすすめできる作品ですのでぜひ読んでみてください。