白黒つけない世界観が深く感じられました
※ネタバレの内容をかなり含みますので、物語の内容を知らない方は、アニメや漫画を見てからこちらを読んで頂く事をおすすめします。
『暁のヨナ』の漫画を読み、アニメを観た感想。やられたらやり返すという考え方ではなく、納得いかない事でも、許せない気持ちは持ちつつも、現状の優先すべき事や大事な事に向かって行動する登場人物に心が惹かれました。
主人公ヨナは、王宮で暮らす王様の娘(姫)ですが、ある時、ヨナが慕う従兄弟のスウォンに自分の父親(王様)を殺されてしまいます。
最初は許せない気持ちも湧いたヨナですが、従者ハクや四龍と旅をする中で、自分が今まで知らなかった国の現状と向き合います。その中で許せない気持ちはありますが、復讐よりも、国民のために行動するという気持ちに変わっていきます(その為にスウォンと行動するシーンもあります)。
また真国のコウレン姫の話では、真国と高華国が戦になりそうになった際に、「昔真国が高華国のスウォンの父ユホンに戦で酷いことをされ、その為にスウォンが許せない」という話がありました。しかし、結果的に真国のコウレン姫は復讐の為の戦はせずに、国民の為に高華国と和平を結びました。
私たちの日常でも、納得いかない事はありますが、全て善悪や白黒をつけるのではなく、
もっと皆が暮らしやすい社会を作ったり、根本的な解決策をもっと考えることが大事ではないかと作品を読んで思いました。
色々と社会で大変な事が起こっているからこそ、今、読んで欲しいおすすめの作品です。