暁のヨナ / Yona of the Dawn

『暁のヨナ』とは、草凪みずほによる少女漫画。『花とゆめ』(白泉社)にて2009年17号から連載中。草凪みずほは、2016年の熊本地震で被災。2016年11号は休載された。
主人公は、高華王国の王女として大切に育てられてきたヨナ。思いを寄せていた幼馴染であるスウォンの謀反により、父が殺される。専属護衛のハクと共に王都を逃れたヨナは、その先で出会った神官イクスに、四龍を探し仲間にするようお告げを受ける。ヨナは、仲間と共に4つの龍の力を宿した四龍の戦士を探す旅に出る。剣を取り、仲間と共に立ち向かっていく物語。
2018年バルセロナマンガフェアでベスト少女漫画を受賞。2020年、2021年に白泉社の電子書籍大賞を受賞。「マガデミー賞2021」では主演女優賞に本作品のキャラクターのヨナが選ばれた。2021年12月には全世界累計発行部数1400万部を突破。
コミックスの連載のほかに『小説・暁のヨナ 同じ月の下で』『暁のヨナ ファンブック』が発売された。単行本や雑誌にはドラマCDが付録として10本以上作成された。
テレビアニメでは2014年10月から2015年3月まで、コミックス第1~第8巻までの全24話が放送された。
舞台化もされており、2016年は『舞台 暁のヨナ』、2018年は『舞台 暁のヨナ~緋色の宿命編~』、2019年に『舞台 暁のヨナ~烽火の祈り編~』が上演された。

vnyankowankovのレビュー・評価・感想

暁のヨナ / Yona of the Dawn
10

白黒つけない世界観が深く感じられました

※ネタバレの内容をかなり含みますので、物語の内容を知らない方は、アニメや漫画を見てからこちらを読んで頂く事をおすすめします。

『暁のヨナ』の漫画を読み、アニメを観た感想。やられたらやり返すという考え方ではなく、納得いかない事でも、許せない気持ちは持ちつつも、現状の優先すべき事や大事な事に向かって行動する登場人物に心が惹かれました。

主人公ヨナは、王宮で暮らす王様の娘(姫)ですが、ある時、ヨナが慕う従兄弟のスウォンに自分の父親(王様)を殺されてしまいます。
最初は許せない気持ちも湧いたヨナですが、従者ハクや四龍と旅をする中で、自分が今まで知らなかった国の現状と向き合います。その中で許せない気持ちはありますが、復讐よりも、国民のために行動するという気持ちに変わっていきます(その為にスウォンと行動するシーンもあります)。

また真国のコウレン姫の話では、真国と高華国が戦になりそうになった際に、「昔真国が高華国のスウォンの父ユホンに戦で酷いことをされ、その為にスウォンが許せない」という話がありました。しかし、結果的に真国のコウレン姫は復讐の為の戦はせずに、国民の為に高華国と和平を結びました。

私たちの日常でも、納得いかない事はありますが、全て善悪や白黒をつけるのではなく、
もっと皆が暮らしやすい社会を作ったり、根本的な解決策をもっと考えることが大事ではないかと作品を読んで思いました。

色々と社会で大変な事が起こっているからこそ、今、読んで欲しいおすすめの作品です。