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ご都合主義のオーナーvs頭の固すぎる主人公
ご紹介するマンガは「Heaven?」です。
主人公は伊賀観。フランス料理店で働く青年です。とある事件がきっかけで、黒須という女性に「自分の店で働かないか」とスカウトされます。今の店に嫌気がさしていた伊賀は、黒須の誘いに乗ってしまいます。
この黒須が、とんでもないオーナーでした。
まず彼女が営むフランス料理店が、なんと葬儀場の隣。しかも営業時間が夜中。おまけにスカウトしてきた従業員が、シェフと伊賀以外はフレンチの経験なし。
普通のお店とはかけ離れた環境で、伊賀達は黒須に振り回されっぱなしの毎日を送ります。
黒須は言う事がその時の気分によって違う、自分の都合通りに事が運ばないと駄々をこねる、まさに自己中の塊のような女性でした。
現実にいたら、あまりお付き合いしたくない人ですね。ストレスが溜まらなそうなので、羨ましくもあります。
黒須だけでなく、他のキャラクターも伊賀の足を引っ張ってくれます。
自信がなくなると、味付けが薄くなるシェフ。皿を割ったり電話もまともに受けられない従業員。仕事より資格とりの方が大事なソムリエ。
まともなのは伊賀と店長くらいでしょうか。
こんなオーナーと従業員に囲まれながらも、淡々と仕事をこなす伊賀に尊敬の念を抱かずにはいられません。
恐らく世界で1軒しかない、真夜中のフランス料理店の日常を見てみたい方、ぜひ読んでみてください。