恋は雨上がりのように / 恋雨 / Koi wa Ameagari no You ni

恋は雨上がりのように / 恋雨 / Koi wa Ameagari no You ni

『恋は雨上がりのように』とは、眉月じゅんによる漫画作品。WIT STUDIO制作、ノイタミナ枠でアニメ化された。クールな女子高生・橘あきらはケガにより陸上競技を諦めた。気を落としていたあきらは、偶然入ったファミレスで優しく声をかけてくれる近藤正己と出会い、恋に落ちる。17歳の少女と45歳のおじさんの恋愛を描いた作品。2018年には実写映画化もされた。

leina19y6のレビュー・評価・感想

恋は雨上がりのように / 恋雨 / Koi wa Ameagari no You ni
8

爽やかさ。繰り返し観たくなる作品

私は実写映画版しか観ていないんですが、よく「原作のストーリーとは少し違う」というレビューを見かけました。なので原作推しの人にはオススメできるか分からないですが、一度は観てほしいと思います。
冒頭から完結まで「爽やかさ」が目立つ作品だと思いました。陸上部に所属する主人公・橘あきら(小松菜奈)は怪我で部活から遠ざかっていましたが、冒頭の走って登場するシーンを見て元は走るのが大好きで、得意な子だったんだというような描写。その走りから、躍動的・真っ直ぐな性格を知ることができます。
怪我で挫折してしまうんですが、そこで救われるように出会ったファミレス店長45歳(大泉洋)は、まさに女子高生が憧れる年上男性像に近いと思います。
ここで店長に恋してる橘あきらに対して店長の対応が《良い》と思うのは、店長がガツガツしないタイプだというところ。女子高生相手にカッコつけるわけでもなく、演出なしの等身大のおじさん(大泉洋が役者してるから良いってのもあるかもだけど…)で、ちょっと世の中に悲観的な中年っていうところがリアル。
また、ストーリーの中では恋愛ばかりに重きを置かず、あきら自身の挫折から復活に至るまでも簡単ではなく、怪我への周りの反応や本人の葛藤・他者とのいさかいを通じて成長していく。そっちの青春もしっかり描かれている。
怪我での挫折という少し重たいながらに、それを上回る爽やかさ。定期的に観たくなる作品だと思います。