見どころ、考えどころの深い作品
私の青春を一緒に過ごした馴染みの深い作品になります。
最初、落ちこぼれで里から疎ましがられていた主人公(うずまきナルト)が様々な敵やライバルと切磋琢磨し、時に厳しい修行をも乗り越え、間が抜けた部分はあるけれど、どこか憎めず、人情があり、ときに見せる成長、頼もしさが見どころです。第1部「少年編」と第2部「疾風伝」に物語は大別され、第1部は最も親しい友でありライバルのうちはサスケが木の葉隠れの里を抜け、大蛇丸のもとに行ってしまうところで終わり、第2部は暁や大蛇丸から里や世界を守るため、ナルトや仲間たちが命をかけた激闘を繰り広げ、ときに第四次忍界大戦にも発展しますが、最後は世界、最大の友、サスケをも救い出し、主人公は念願だった"火影"の座を勝ち取ります。
フィクション、忍者の物語ですが、ときに感情のない人間になりきれるか、世界平和の在り方についての対話、和解等、現代のこの世界にも応用できるような登場人物の言葉、展開があり、作者が物語を真剣に書いており、メッセージ性がこもっている作品ということが実に感じ取れる作品です。誰も想像つかなさそうな意外性の大きい展開、落ちこぼれだった彼がどのようにして"火影"の座を勝ち取っていくのかも見どころで面白い部分だと思います。人気で長く続いてきた理由も確かに分かる作品です。漫画だからと軽視する人もいますが、この作品は決して侮れないと思います。