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ロックもポップも打破していく新時代の“音楽”
彼らの曲の一番の良さは「耳馴染みの良さ」です。
近年は「心に響く歌詞」に注目が集まっていて、特に共感できる歌詞の曲が爆発的にヒットする傾向が強いです。
しかし、『ハンブレッダーズ』の曲はなんと言ってもまず、メロディラインやBGMも含めて「曲自体」が素晴らしいです。
懐かしくもあり親しみやすくもあるメロディが聴く人の興味を一気に惹きつけ、それでいて歌詞も楽器の一つとして扱っていて、
“音”と真剣に向き合って音楽を作ったり届けたりしているのが伝わってきます。
気持ちの良い韻を踏んだなと思いきや、いきなり現代的なメッセージを取り入れてきたりと歌詞で遊ぶこともしたりします。
このように『ハンブレッダーズ』の曲には“懐かしさ”と“新しさ”が共存していて、
両者の良い部分のみが約3分間に凝縮されたかのような曲が数多くあるのが魅力です。
まだ若手バンドということで、演奏や歌詞に若干の荒々しさや青さがあるのもまた彼らの魅力となっていると思います。
ライブバンドと称されメディア露出のほとんどない彼らですが、若々しい勢いと魂のある音楽をもっとたくさんの人たちに聴いてもらい、
「耳が気持ちがいい」感覚を味わってほしいなと思っています。