タクシードライバー / Taxi Driver

タクシードライバー / Taxi Driver

『タクシードライバー』とは、1976年に公開されたアメリカ合衆国のクライムサスペンス映画。
タクシー運転手として働く帰還兵のトラヴィス・ビックルは、孤独な日々を送っていた。選挙事務所で働く女性ベッツィーに恋をするも上手くいかない。やがて闇ルートから拳銃を仕入れ、自らの筋肉を鍛え始めたトラヴィスはある計画を思いつく。1970年代のニューヨークを舞台に、社会への嫌悪を募らせるトラヴィスの狂気を描いた作品。徐々に明らかになるトラヴィスの鬱屈した感情とラストの銃撃シーンが見所。

go-1128406278195271556639のレビュー・評価・感想

タクシードライバー / Taxi Driver
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映画「JOKER」を見た人におすすめ!ロバートデニーロ主演の「タクシードライバー」について

みなさんは映画「JOKER」をご存知だろうか?
2019年に公開された映画で、第76回ヴェネツィア国際映画祭でプレミア上映され金獅子賞を受賞。
さらに第92回アカデミー賞では、11部門にノミネートされ、主演のホアキン・フェニックスが主演男優賞を受賞した名作だ。

実はこの映画には過去の名作映画へのオマージュが数多くある。
その中でもマーティン・スコセッシ監督の『タクシードライバー』が予告編の時点から話題に上がっていた。

ストーリーは、ベトナム戦争帰りの元海兵隊員、トラヴィスがニューヨークにある小さなタクシー会社に就職するところから始まる。
世界の不浄さに苛立ちを感じていたトラヴィスは不眠症に陥り、次第に心が荒んでいく。
そして、彼は町の浄化作戦を計画。自ら武装し実行に移していく。
最後には12歳の女の子を娼婦として働かせていた元締めを殺害。彼が英雄として取り上げられる。
非常に評価の高い映画で、第29回カンヌ国際映画祭パルム・ドールを受賞している。

アメリカが歴史上唯一敗北したベトナム戦争後のアメリカ国民の不満、国への不信感などを背景に、
自分の意図とは反して英雄視される皮肉的なストーリーの結末。
非常に文学的な作品で評価が割れる作品の1つだが、見た人の心を掴んで離さない作品であることは間違いない。
決してハッピーエンドとは言えないが、バッドエンドとも取れない、非常に考えさせられる作品。
JOKERを見て心を掴まれた人には是非観て欲しい作品だ。