テリファー

cocoa13のレビュー・評価・感想

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テリファー
6

不気味なところは良いがツッコミどころが多い

気味の悪いピエロのような殺人鬼が次々と人を血祭りにあげていくという、一見するとよくあるホラー映画だ。
しかし、この肝心の殺人鬼が全く声を発しないという点が、他の作品とは異なっていると言える。
奇声を発したりするのも不気味だろうけど、にやにや笑いながらもうめき声すら出さないというのは、なかなか怖い。
しかも、無理矢理小さな三輪車に乗って走っていたり、変にコミカルだったりもするのだ。
それでいて殺し方は痛そうなので、スプラッター要素もそこそこある。
ただ、この殺人鬼の奇抜さで色々と誤魔化そうとしている感じも否めない。
ヒロインが殺害の現場となる建物に入り込むシーンがなぜか省かれているのだが、
入り口があったのならそこから逃げればいいものを、なぜか彼女は袋小路へとどんどん入り込んでいく。
また、別の被害者である清掃業者の男性は、建物を見て「入れるところがない」と苛立つのだが、
ならばなぜヒロインは建物に入れたのだろう、という疑問にたどり着いてしまう。
結局最後まで、そういった細かいツッコミ部分は無視してストーリーは進んでいく。
内容なんてどうでもよく、とにかくレザーフェイスやジェイソンのような殺人鬼に魅力を感じる人には、満足のいく作品なのかもしれない。