酔拳2

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酔拳2
9

ジャッキーアクションの集大成!

言わずと知れたジャッキーチェンをスターダムに押し上げた『ドランクモンキー酔拳』の第二弾である。
「続編」と言わなかったのは、前作との繋がりがないためだ。
赤鼻の師匠こと『蘇化子』も出てこなければ、殺し屋『鉄心』の話も出てこないので、前作を見ていない人も何の問題もなく楽しめる。
カンフー映画全般に言える事だろうが、ストーリーなんかあってないようなものである。
純粋にアクションの出来を楽しむものだ。
変にこねくり回したストーリーより、ボーっと見ていてもわかる単純明快なストーリーの方が良い。
そういう意味で『酔拳2』は名作である。
端から悪役は悪役として登場し、それをジャッキーが流麗なアクションでバッタバッタとなぎ倒す。(時にはやられるけど…)
『ドランクモンキー酔拳』の頃とは違い、本作のジャッキーの酔拳は円熟味を増している。
酔拳のような柔らかい動きで戦うと嘘くさくなるものだが、ワイヤーアクションの使いどころの見事さも相まって、
2のジャッキーの殺陣は舞のような流麗さを持ちながら力強く、嘘くささを感じさせないものとなっている。
アクションの時に魅せる長袍(チャンパオ)と呼ばれる裾の長い中国服の裾捌きや扇子などの小道具の使い方は、音楽を奏でているように戦闘シーンを盛り上げる。
『プロジェクトA』の時計台落ちのようなド派手なシーンこそないものの、ジャッキー映画の集大成ともいえるおススメの一本である。