酸いも甘いも兼ね備わったアイドルたちの青春活動に心動かされる。
舞台は静岡県沼津市。
実際に存在している店や街並みがリアルに再現されるこちらのアニメ「ラブライブ!サンシャイン!!」は、
女子高生9人組が学生でアイドルをする「スクールアイドル」として活動をしていく青春物語だ。
そもそもこちらの「ラブライブ!サンシャイン!!」は、前作の「ラブライブ!」に続く2作目となる。
とはいえ、登場人物は全く新しいキャラクターになるため、いきなりサンシャインから見始めても問題はない。
では早速、物語のあらすじに沿ってレビューしていく。
物語はの始まりは、前作の「ラブライブ!」で登場した女子高生アイドルグループ「μ's(ミューズ)」に憧れを抱く、
沼津市の高校2年生「高海千歌(たかみちか)」が部を立ち上げて、スクールアイドルの仲間を募るところから始まる。
まず、この主人公である千歌ちゃんが元気いっぱいなキャラクターとなっており、いわゆる王道主人公キャラ。
始めこそ、無鉄砲そうに見えるが、後に仲間たちを立派にひっぱっていく彼女の成長が、見る者の心を大きく動かしてくれる。
そしてスクールアイドル部は、幼馴染で同じ2年生の「渡辺曜(わたなべよう)」
転校生でピアノが得意な同じく2年の「桜内梨子(さくらうちりこ)」の3人で結成され、「Aqours(アクア)」という名前でスタートする。
3人で始まったライブは不安や失敗があったものの、仲間の応援でなんとか成功させることができる。
ライブのお陰で認知が高まり、ここからどんどん仲間が増えていく。
1年生の「黒澤ルビィ(くろさわるびぃ)」「国木田花丸(くにきだはなまる)」「津島善子(つしまよしこ)」
仲間が増えていく過程の中にも見応えあるストーリーがあり、部に加入するための葛藤や不安が描かれる。
ここがレビューポイント①千歌ちゃんの存在がとにかくアツイ!
不安や葛藤する「気持ち」はきっと誰もが共感できるものであって、「やりたいこと」に勇気をもってチャレンジする大切さをこのアニメは教えてくれる。
特に、主人公の千歌ちゃんがいつも前向きに明るく、みんなを導いてくれるのだ。
彼女の存在はこのアニメのひとつの見どころだと言っても過言ではない。
その後、3年生の「黒澤ダイヤ(くろさわだいや)」「松浦果南(まつうらかなん)」「小原鞠莉(おはらまり)」の3人も加わり、
「Aqours」は9人となってスクールアイドルの大会「ラブライブ」の優勝を目指して活動していく。
物語は、このように進んでいくのだが、9人ひとりひとりに焦点を当てたストーリーがあり、こちらもレビューポイントになっている。
レビューポイント②1人1人の物語も感動する。
例えば梨子ちゃんは、ピアノコンクールとライブの日が重なってしまい、自分の心に蓋をするようにライブ参加を決意するが、
千歌ちゃんから背中を押され、本当はやりたかったピアノコンクールに出場する話がある。
ライブもやりたい、でも、ピアノを諦めたくもない!そんな彼女の想いを千歌ちゃんがちゃんと気づている。
この時の話で披露されるライブ曲「想いよひとつになれ」は実際の声優さんたちが行うライブで細かく再現されている。
ラブライブシリーズは、それぞれの役の声優さんたちがそのままキャラクターを演じてライブを行うのが魅力の一つであるのだが、アニメを見ていることでよりその再現性の高さを知ることができる。
レビューポイント③アニメを見ることでライブの面白さがぐんと上がる。
アニメではほぼ毎話で曲が披露されていて、数多くの素敵な楽曲があるのも面白いところ。
曲数が非常に多いので、必ず好みの楽曲に出会えることだろう。
そして、アニメのキャラが歌って踊っていたところを実際のライブで目の当たりにすると、これ以上の感動はないだろう。
では最後に物語の話に戻ろう。
実は、彼女たちの通う高校は廃校の危機にあり、そもそもは学校存続のためにアイドル活動をしていたのだが、
ハッピーエンドを想定していたはずの「ラブライブ!サンシャイン!!」は、まさかの学校廃校という形で幕を閉じる。
努力が報われないという悲しい結末を迎えてしまい、ハッピーエンド好きからするとマイナス1評価になるかもしれないという点を踏まえ、今回のレビューは9とした。
だが、必ずしもハッピーエンドで終われば良い作品であるとは言えないだろう。
少なくとも、廃校することによって、感動的なエンディングがあり、仲間たちの絆はより強くなったように感じる。
なぜなら、青春には必ず酸いも甘いもあるからだ。
辛い経験こそ、青春時代をより濃く素敵に演出してくれるのだ。
そんな「ラブライブ!サンシャイン!!」を今回はレビューした。
個性豊かなキャラクターも多いので、きっと推しも見つかるはずだ。