涙なしでは見ることができません。
知的障害を持つヨング。
1人娘と一緒に暮らしていたが、ある日殺人容疑がかけられ刑務所に入ることになってしまう。
幼い娘を心配していたヨングだが、あることから娘と牢屋での共同生活が始まる。
同部屋の囚人たちの協力のおかげで娘との生活を続けていたヨングだが、殺人容疑をかけられていた彼は死刑執行が確定してしまう。
そしてその日は突然訪れる。
娘と引きはがされるヨングは「良くないことが起こる」と察し、謝罪の言葉を叫び続けた。
薄暗く狭い廊下に響くヨングの叫び声。
彼の娘もまた、父親の姿を見て泣き叫ぶことしかできなかった。
この作品は、知的障碍者の冤罪を描いたお話です。
死刑執行直前のヨングと、その様子をみて泣き叫ぶ娘のシーンは、
見ていることがつらくなるほど、悲しいシーンでした。
この経験から、ヨングの娘は弁護士を目指します。
そして最終的に、ヨングの無罪を証明したのです。
母親がおらず、父親しかいなかったヨングの娘。
その父親すらも冤罪で命を奪われてしまったのです。
しかしその経験がトラウマになることなく、立派に育ち、父親の無罪を証明する姿にグッときました。
調べてみたところ、このお話は実話だったのです。
ヨングさんの死が無駄にならず、このようなことが起きないことを祈るばかりです。
そんなメッセージもあるように感じました。