変幻自在の現代Rocker 『RADWIMPS』
映画『君の名は。』でその名を博したRADWIMPS。
新海誠監督作品とのコラボは2019年『天気の子』でも再び話題になり、今やその名を知る人も多いだろう。
それもそのはず。なんと映画の劇中歌は2作品とも全て彼らが手がけているのだ。
主題歌は4〜5曲にもわたり、SNSや動画アプリの発達とともに瞬く間に人気が爆発。
そして『君の名は。』で大ブレークしたのち、ミュージックステーションへの初出演・紅白歌合戦への初出場を達成。
だが彼らの本当の人気、凄さはそれ以前からあった。
メジャーデビュー15年目、これまでに世に送り出した楽曲は200曲あまり。
そのほぼ全てをVo./Gt.の野田洋次郎(以下:洋次郎)が作詞作曲しているというのだから驚きだ。
私は洋次郎のその類いまれなる才能と音楽への追求心・ハングリーなバンド精神も含めて全部好きなのだが、最も惹かれるポイントは ” 歌詞 ” と ” 曲調 ” だ。
まず一つ ” 歌詞 ” について。
ラブソングはとても真っ直ぐで穏やかな歌詞(ラストバージン・いいんですか,など)のものから、「君」を想うあまりにちょっと狂ったような愛情・悲観・絶望(五月の蝿・いえないよ・Tummy・25コ目の染色体,など)までも映し出す。
その一方で、世界戦争・天災・職業苦・など大きなテーマで苦しくも温かく人の心に切り入る歌詞も書く。
次に " 曲調 " は、バラード調からPOPS・ロックまで多岐にわたる。
私は一つのバンドで歌声含めこんなにもハッキリと曲調が変わるアーティストを彼ら以外に知らない。
あらゆる楽器や音・声を駆使し、世代を問わずに多くの現代人の心を掴む彼らの今後の活躍が一層楽しみだ。