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自分なりにニミマムに暮らす選択肢もアリ！
主人公の麦巻さとこは、元はバリキャリで仕事命のOL。それが突然の病で一転、無理の出来ない体になってしまいました。フルタイムで働くのも正直辛い中職場復帰し、頑張っていましたが、心無い同僚からの嫌がらせもあって心身共にダウン、退職せざるを得なくなってしまいます。幸いにも上司が知人の職場を紹介してくれ週4のパート勤務を始めますが、収入減のため団地に引っ越すことに。その団地で出会ったお隣さん（兼大家さん）の息子の影響で、薬膳に興味を持ち始めます。元気だった頃は顧みなかった自分の体を労わりはじめたさとこ。特別なことをしなくても、食べるものに少し気を使うだけで翌日の体調が少しよくなった気がしたり、それで心まで軽くなったり。そんなさとこの姿に、自分を重ねる読者は多いのではないでしょうか。情報過多で休む暇もない現代に生きていると、多かれ少なかれ、さとこのような思いをしている人・したことのある人もいるはず。走っていた足を止めて、少しだけゆっくり歩いてみると、周りの景色や隣の人の表情がよく見えるのでは？自分のことも、少しわかってあげられるのでは？そして何より、そういう時間を持ってもいいんだよ、そう語りかけてくれるような、あったかい作品です。