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虐げられてきた悪役令嬢はおかゆで主人公に挑む!?
悪役令嬢作品の醍醐味は、悪役令嬢がバットエンドに打ち勝つよう努力を積み重ねるところにあると思う。この作品もバットエンドを覆すために転生した悪役令嬢の主人公が足掻くというストーリーが軸にある。では、他の悪役令嬢の作品との差別化は何か。おかゆである。この作品はおかゆで主人公に打ち勝とうと奮闘する物語が主軸となっている。そもそも何故おかゆが出てくるのか。それは、主人公である悪役令嬢の身体の弱さにある。悪役令嬢の主人公は、メイドであるヒロインに食事を抜きにされたり、ヒロインをいじめるように指示をされたりしていた。悪役令嬢の主人公は魔法でヒロインに従わされていたために逆らうことが出来ない。そんな虐げられる日々を繰り返したために身体が弱った主人公。ヒロインに歯向かうためにはまずは体力が必要だと決断する。しかし、普通の食事はしばらく食べていなかったために胃が受け付けない。なにかあるかと考えた結果、前世の記憶から消化の良いおかゆなら食べれるとおかゆ生活を始めることになったのだ。主人公の転生した世界では、おかゆという食べ物は珍しいため、料理人に奇怪な目で見られながら作って食べている。そんな異世界と前世の世界の差も楽しむことの出来る作品だ。おかゆで異世界を生き抜くというというのはなかなかユニークな設定ではないだろうか。ヒロインに従わされている悪役令嬢を軸に展開されるストーリーも見ものである。特殊な設定と展開に魅了されること間違いなし。まずは一度読んでみてはいかがだろうか。