才能がないからやる。星野源。
NHKの紅白に出場するような音楽家であり、ドラマや映画で主役に抜擢されるような俳優であり、エッセイを出版したら一週間で24万部をきろくするような執筆家であったりなど、マルチな才能があることで有名な星野源さん。でも彼自身は、それだけの様々な才能があると思っているのではなく、「才能がないからやる」ようにしているようです。星野さんは働く男という本の中で、
「才能があるからではなく、才能がないからやるという選択肢があってもいいじゃないか。
そう思います。
いつか、才能のないものが、面白いものを創り出せたら、そうなったら、才能のない、俺の勝ちだ」
とおっしゃっています。
テレビでの活躍しか知らなかった方は、このような考え方であったことに驚かれたのではないでしょうか。けれどわたしは、このような考え方であったからこそ、いまこれだけ多くの人に愛されているのではないかと思います。
才能がないからこそ、苦労をし、才能がないからこそ、苦しみ、悲しみ、喜び、楽しみを多く経験してきているのではないかと思います。それらが人々の胸に刺さり、心を動かしていると思います。彼の音楽は特にそうです。SUNという曲があります。この曲はポップなテンポであるため明るい曲に感じる人もいれば、歌詞を聞いて悲しみを感じる人もいます。彼は「聞いている人ごとの感じ方があっていい。」というようなことを昔おっしゃっていました。様々な経験をしているからこそ、様々な人に様々な感じ方を与えることができることがこのようなところからも伝わってきます。
これからも才能がないからこそ、どんどんと新しく、面白いものを生み出していくであろう、星野源さん。見逃せません。