高い音楽性をポップに昇華する頭脳派バンド いつまでも輝いてほしい最強の音楽オタク
2019年、2ndシングル『Pretender』のスマッシュヒットをきっかけに一気に有名になったOfficial髭男dism(通称:髭男)。
その後も2019年夏の高校野球応援ソングだった『宿命』、TBS系火曜ドラマ『恋はつづくよどこまでも』の主題歌『I Love…』などなどタイアップも好調で、まさにヒットチャートを駆け巡る大人気ピアノポップバンドですよね。
わたしが髭男をすごいと思うポイントはアレンジの引き出しが豊富すぎるところ!
わたしも何を隠そう、『Pretender』ではじめて髭男を知った根っからのどミーハーなわけですが、最初に聴いたときに印象的だったのがシンセサイザーのアレンジ。
『Pretender』のイントロで使われていたようなシンセサイザーの音色って2000年代の弾き語り系J-POPに親しんできたわたしにとってちょっと懐かしいものだったんですよね。
Classの『夏の日の1993』とかPRINCESS PRINCESSの『世界でいちばん熱い夏』とかとにかく90年代の曲にがっつり使われていたイメージ。
そんな懐かしサウンドが冒頭からものすごい勢いで流れてくる!!
わたしの中のなにかがうずきました。これが「エモい」ってやつか…。
なるほど、髭男ってちょっと懐かしい感じのサウンドで勝負するバンドなのねと早合点していたら次に来た『I Love…』ではシティポップガチ勢も顔負けのおしゃれなアレンジで来る。あら、そういうのもできちゃうのね…。
これは気になると思って色々聴いてみたら本当にアレンジのふり幅がすごいんです!
テレビアニメ『火ノ丸相撲』オープニングテーマだった『FIRE GROUND』なんてめちゃめちゃ泥臭くてダーティー。
ファンクっぽい感じもあってかっこいいんですよ!ライブでかなり盛り上がりそう。
あれ…髭男ってきれいでセンチメンタルな雰囲気だけじゃないの…?
そうかと思えば3rdアルバム『Editorial』のリード曲『アポトーシス』ではシリアスなテーマを繊細なサウンドで丁寧に届けてくる…。
2022年にリリースされた『ミックスナッツ』は管楽器が前面に出たジャズっぽいアレンジがキラキラしてて楽しい!
ってどんだけアレンジの引き出しあるんだーーー!!!
確信しました。たぶん髭男ってめちゃくちゃ音楽オタクなんだと思います。
たくさん音楽のことを知っていてそれを曲中にちりばめてくるけどひけらかすような嫌味さがない。
J-POP界の知識人、頭脳派バンド、頭いいのにめちゃくちゃ謙虚な人みたい。
なんかいい感じだな~と思って聴いているうちに色んなジャンルのアレンジに触れて、こちらの音楽リテラシーも勝手に上がっちゃってる。
これからのJ-POPに必須な存在だと思います!
ぜひ、みなさんも聴いてみてくださいね。