メイドインアビス / Made in Abyss

メイドインアビス / Made in Abyss

『メイドインアビス』とは、つくしあきひとによる日本のファンタジー漫画作品である。
作者のつくしあきひとは、ゲーム会社でデザイン等を行い、その後フリーのイラストレーターとなっている。本作品にもその経験が活かされ、ファンタジックな美しい背景やイラストが特徴である。
物語はアビスという大穴を冒険する様子が描かれている。主人公リコは人造人間のような見た目のレグと出会い、母を探しながら大穴の奥底に眠る秘密を探っていく。
美しい背景や可愛らしいキャラクターデザインとは裏腹に物語の内容は重く暗いものである。この事に関して、作中のレグの言葉を引用し「度し難い」と表現されることが多い。
テレビアニメは2017年、2022年に放映された。テレビアニメの総集編として、劇場版2019に前編『メイドインアビス 旅立ちの夜明け』、後編『メイドインアビス 放浪する黄昏』がそれぞれ公開された。2020年には新作劇場版『メイドインアビス 深き魂の黎明』が公開された。

bync945のレビュー・評価・感想

メイドインアビス / Made in Abyss
8

幼い子供たちが、危険に満ち溢れた大穴を探検していく物語

メイドインアビスの魅力は、残酷な現実に立ち向かう部分と戦闘シーンです。
この漫画には残酷はシーンが多数あり、その避けられない現実に対して真っ向から立ち向かう主人公たちが描かれています。
特に印象に残っているシーンは、主人公リコがタマウガチに攻撃され毒を受けてしまったシーンです。
タマウガチの針により左手に毒を受けたリコは、毒の進行を止めるために腕を切り落とす必要がありました。
通常の選択は肘の関節部分を切り落とすというものですが、リコはそれを選択せず上腕部の骨を折り、折った部分から先を切り落とすという選択をしました。
リコがこの方法を選んだ理由は、肘から先が残っていた方が今後の探窟で出来ることが多いから、というものでした。
12歳の少女がこのような選択をすることに驚きましたが、どこか現実的で夢に向かう熱意のようなものを感じたため印象に残っています。
戦闘シーンはレグとボンドルドの戦闘にメイドインアビスの魅力が詰まっていると思います。
ボンドルドとの戦闘は、探窟家として最高位である白笛の戦闘能力を初めて描いた場面であり、その人間離れした戦闘技術を躍動的に描いていました。
またボンドルドの装備も非常に魅力的で、まるで男の子がカッコいいと思うものを集めているようで、印象に残っています。