玉置浩二

玉置浩二

玉置 浩二(たまきこうじ)とは、ロックバンド『安全地帯』のボーカリストであり、ソロ歌手である。俳優としても活動している。『日本コロムビア』所属。ソロでもバンドでも数々のヒット曲を生み出していて、紅白歌合戦にも何度か出場している。1982年に歌手デビューして以来、病気などを理由に度重なる活動休止がありながらも活躍を続けてきた。その絶対的な歌唱力から業界内での評判が高く、多くの有名歌手との共演を行ってきた。俳優としても活躍しており、『東京バンドワゴン』など数々のテレビドラマや映画にも出演してきた。

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玉置浩二
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時代と共に変わりゆくシンガーソングライター

今回私は超ベテランシンガーソングライター、玉置浩二をご紹介します。
【玉置浩二の魅力3選】
彼にしかできない!曲の魅力を引き立てるフェイク・フェイクから生まれる語り・時代で変わっていく歌い方。
フェイクとは短く部分的に即興で歌をアレンジしていくこと。メロディのリズムや音程に変化をつけるテクニックのことを言います。
玉置浩二の最大の特徴はやはりこのフェイクでしょう。テレビ番組などで彼のフェイクが誇張されてネタにされていることもあります。それだけフェイクは彼の代名詞であることが分かります。
玉置浩二のフェイクは彼のもともと持つ音楽性と曲へのリクエストが組み合わさりとても魅力的です。
そして、何より使用頻度がとても多いです。歌の出だしからサビ、エンディングまでいたるところにフェイクを入れてきます。ライブによってはフェイクじゃないところがわからないほど即興的に歌うこともあります。
それでも曲の雰囲気が崩れず、より魅力的にしてしまうのが彼のすごさでもあります。
玉置浩二のフェイクは歌を語っているように聴かせます。
言葉のつながりに重きを置き、一言一言大切に歌う。これは彼にしかできない次元のまさに芸術です。
代表曲「メロディー」や尾崎豊の「I Love You」はそれが良く聞ける例だと思います。
言葉をためてり、繋げたり、彼の語るような歌い方はフェイクからきている。というより、そのためにフェイクを多く使っているのです。
ここまで読んでいただけるとわかる方も多いと思いますが、彼の歌はかなり即興的。同じ曲でも一回一回違った味を楽しめる。そして歌っている年齢によっても伝わってくるメッセージは変わってきます。
若いころはどこか青臭く情熱的。年を重ねていくにつれて一歩一歩歌をかみしめていくような深い印象を受けます。
楽譜に書かれた形にとらわれず、その時に感じたこと、伝えたいことを素直に届けようという思いが強い玉置浩二だからこそこれが顕著にわかるのだと思いました。
時には調子の悪さも露骨に出てしまうこともあるがそれも彼の音楽家人生の一部です。逆に言えば彼の歩んできた音楽人生はそれだけ深いものだといえるのではないでしょうか。
皆さんにはその彼の音楽家としての歩みをぜひ歌を通して感じてもらいたいです。