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ニナミカが描く、極彩色の花魁物語
吉原の玉菊屋に売られてきた主人公の少女。当時8歳だった少女はきよ葉と名付けられ、玉菊屋で一番人気の高級花魁・粧ひに面倒をみられることに。気の強い粧ひとぶつかり、脱走しようとするきよ葉ですが、粧ひの挑発や玉菊屋の男衆である清次に導かれ、花魁を目指すように。生意気だった一人の少女が花魁になるまでの苦悩や葛藤、本気の恋などを描いた映画です。
監督に蜷川実花、音楽監督に椎名林檎、きよ葉役には土屋アンナを迎えた映画「さくらん」。劇中に出てくる掛下、打掛、簪、帯、襖や障子、花魁の部屋に飾られた生け花まで、極彩色のニナミカワールド全開!きよ葉が日暮という名の花魁になり、花魁道中をするシーンは特に印象的で、「さくらん」を象徴するシーンです。バックで流れる椎名林檎さんの「ギャンブル」も相まってとてもかっこいい花魁道中シーンになっています。三枚歯の高下駄を履き、外八文字と呼ばれる花魁独特の歩き方で夜の吉原を練り歩く日暮。その美しさとかっこよさは、同性の私でも見惚れてしまうほど。何かにくじけそうなとき、失恋したとき、この映画を観ると、花魁たちの生き様や気高さに元気と勇気をもらえます。花魁大好き、ニナミカ大好きな私にとっては、とても特別な映画です。