装甲騎兵ボトムズ / Armored Trooper Votoms

装甲騎兵ボトムズ / Armored Trooper Votoms

装甲騎兵ボトムズ(Armored Trooper VOTOMS)とは、日本サンライズ(現・サンライズ)制作のロボットアニメである。テレビシリーズが1983年4月1日から、1984年3月23日までテレビ東京系で放送された。テレビシリーズは全52話である。
テレビシリーズの後日談や、サブエピソードを描いた小説、漫画、OVA作品が制作、発表され続けている。
アーマードトルーパー(通称AT)と呼ばれる、大量生産の安価なロボット兵器が、主役機、敵機、関係なく次々と撃破されていく姿は、圧巻である。

gaiarのレビュー・評価・感想

装甲騎兵ボトムズ / Armored Trooper Votoms
8

不朽の名作 装甲騎兵ボトムズ

この記事にはネタバレが含まれます。ご理解の程よろしくお願いします。
装甲騎兵ボトムズ。名前を聞いたことはありますか?ボトムズは1983年から1984年にかけて放送されたハードボイルド系未来ロボットアニメです。放映終了後もOVAや派生作品、ゲーム等一大コンテンツとなっております。殺伐とした世界観に戦いの連続。OPの「炎の運命」の歌詞の通り「むせる」ような毎回繰り広げられる地獄の戦闘に次ぐ戦闘。ボトムズと言う量産機を使って戦う主人公。未来ロボットアニメと言うジャンルでありながら実際の戦争のようなリアリティや人間描写に惹き込まれるまさに名作です。
世界観は惑星間の宇宙戦争を何年もしている超科学で発達した未来社会。主人公のキリコ(男)は戦争の中で生まれ、物心ついた時から戦争をしていると言う生粋の兵士です。正確にはボトムズと言う「棺桶」と揶揄されている量産型のロボットに乗って戦う兵士です。そんなキリコが様々な思惑と巨大な黒幕によってあらゆる状況下で戦って戦って戦いまくると言うものです。
キリコは第一話で死にます。えっ、と思うかもしれませんがいきなり味方に裏切られて味方?の極秘部隊に捕らえられて拷問を受けて死んで、何故か驚異的な回復力で蘇生します。もう、この時点で誰を信用して良いのか分からなくなります。巨大な黒幕が敵側と味方側で暗躍しているのに加えて派閥争いや軍部の腐敗でキリコは毎回理不尽な目に遭い、危険な最前線で戦わされたり上官に裏切られて殺されそうになります。まさに地獄です。
そんな中でも主人公が死なないのは主人公が異能生存体だからです。これは銃で撃たれたり爆発に巻き込まれたり炎に包まれたりしてキズついても死なないと言う不死身のような存在です。この異能力のせいでキリコは黒幕に付け狙われ、毎回地獄の戦闘に駆り出されます。そんな理不尽な目に遭うキリコですが兎に角カッコいい。毎回ピンチを冷静沈着に乗り越えて生き残る。仲間がピンチの時は危険を顧みずに助けに行く。ボトムズの腕前が随一でバタバタと敵を倒していく。まさにハードボイルドですね。
絶望的な戦場の中でギリギリの死線を潜り抜けながら生き残り、また次の戦場に旅立っていく。時に優しく、クールなキリコが兎に角カッコいい。そんな装甲騎兵ボトムズでした。