ポップカルチャーのフリーマーケット、手当たり次第の映像マジック
映画冒頭から積み木のように積まれたコンテナハウスからするすると降りて道なき道を通る主人公の少年・ウェイドがごみ溜めのような現実からVRゴーグルを付けてヴァーチャル世界へ入るシーンはまるで観ているこちらも一緒に連れていってもらっているようでワクワクしました。オアシスと呼ばれるそのVR世界は現実以上に様々な体験をオアシス内で入手出来るコインを使うことで更に多種多様なアイテム(ガジェット)を駆使することでより有利に進めることが可能になるというのもゲームにおける課金ガチャを彷彿とさせます。これがオアシス内でのみのお話であれば、ただひたすらゲーム的なままで飽きてしまいそうですが、そこはスピルバーグ監督の上手いところで現実ではオアシスの全権を掌握したい企業から命を狙われ住んでいたコンテナハウスは爆破されるという、緊張感の中ゲームの中で出会うプレイヤー・アルテミスと現実でも出会い、共にオアシスの秘密を隠したイースターエッグを探す為に協力します。全世界のプレイヤーが戦っているはずですが戦友たちは何故か皆アメリカのデトロイトにいるというのは…野暮と言うべきでしょうか?予告などでも日米のキャラクターたちが現れたと思ったら倒され、また違うキャラが現れては…という風に何せ目まぐるしい。ガンダムとメカゴジラとのバトルもあっという間に決着が付き合間に挟まれているであろう小ネタを拾うのも困難なほど。いかにも「じっくり観たい人はBlu-rayで」と言わんばかりですが、これは買わざるを得ないでしょうね。途中映画「シャイニング」の世界へ主人公たちが入る所は本当によく出来てるなと思います。その辺も改めて「Blu-rayで」観てみたいですね。