2人のマイケルジャクソン
今回はマイケルジャクソンの楽曲についてレビューしたいと思います。
マイケルジャクソンの楽曲は大きく分けて前期と後期ではっきりと分かれていると私は思います。
前期は彼を世界一のアーティストに押し上げた、ダンスパフォーマンスとともにある楽曲です。
「ビリージーン」「ビートイット」、そして「スリラー」
これらはすべて彼の6枚目のアルバム「スリラー」に入っている楽曲です。
もちろん楽曲としても優れているとは思いますが、やはりこれらは踊るマイケルがあってこそだと思います。
ミュージックビデオも有名になりましたが、どの映像でもマイケルは踊っています。
それはただ踊るだけではなく、しっかりと振付をして踊っています。
踊る自分、歌う自分の両方を観客に伝えようとしているようです。
これが次のアルバム「BAD」とは変わってきます。
タイトル曲「BAD」のMVでもマイケルは踊ってはいますが、それまでのMVのようにパフォーマンスを見せるというより、
歌を、自分の伝えたいことをしっかり言葉で聞かせるというスタイルに変わっているように思います。
それがはっきりと表れたのが「マンインザミラー」だったように思います。
この曲はその後のマイケルの楽曲の中心となるメッセージ性の強い、世界平和や人類愛を歌った曲です。
その後のマイケルの楽曲は「ヒールザワールド」や「アースソング」「ブラックオアホワイト」など
環境問題や人種差別などに目を向けるよう訴えかける楽曲が多くなってきます。
メッセージ性が強いから後期の方がいいと言いたいわけではありません。
やはりマイケルはダンスパフォーマンスがあってのマイケルだったということは、
彼の最後の映像作品「THIS IS IT」を見ても明らかです。踊っている彼は本当に楽しそうでした。
もしこれを読んでいるあなたが踊るマイケルしか知らない、もしくは説教臭いマイケルしか知らないのならば、
できれば両方のマイケルを知っていただきたいと思います。
今ここに挙げた楽曲はすべてyoutubeで見られるのですから。