メガトン級ムサシ

bync94のレビュー・評価・感想

メガトン級ムサシ
8

ハクスラ要素と昭和感漂うロボットのカスタマイズがハマるロボゲー

かつて「ダンボール戦機」シリーズという人気「ロボゲー」で多くのファンの心を掴んだレベルファイブが放つ、新たなロボゲーが本作「メガトン級ムサシ」だ。
TVアニメとのクロスメディアで展開される本作は、おおよそTVアニメ版のストーリーに沿って進むアドベンチャーパートと、ロボットに乗って異星人を倒し、敵が落としたり、ガチャ的要素で開発できるパーツでロボットを強化するハクスラ系RPGパートからなるゲームだ。

この二つの要素のうち、本作の大きな魅力となる部分は、やはりロボットによるバトルとロボのカスタマイズによる強化という要素だろう。ロボのカスタマイズはその体だけでなく、内部のマザーボードの部品配置を変更することで必殺技のリキャストタイムなども強化することができる。
強化した機体で、バッサバッサと敵をなぎ倒す心地よい感覚はまさにディアブロライクなハクスラ独特の快感が味わえる。

独特なのがロボの見た目、デザインに漂う昭和感だ。
大きな胴体に小さな頭部、さまざまな必殺技を繰り出す両腕は大きく太い。四十代以上のプレイヤーは、往年の「超合金」というおもちゃを思い出すかもしれない。
タイトルの「メガトン級」という言葉にも昭和の匂いが漂う。

ただ、ロボのカスタマイズにこだわって遊ばせるというゲームの方向性はしっかりとしていて、単なるクロスメディアのネタゲーではないところにレベルファイブの本気度を感じる。
ひたすらバトルとロボカスタマイズを遊びたいプレイヤーにとっては、ストーリーパートが冗長に感じるかもというマイナス面(しかもTVアニメ版が終了していないからかゲーム内で完結しない)はあるが、過去、同社のダンボール戦機シリーズにハマった人なら、それの正当進化版新規IPと好意的に受け取れるはずだ。

プレイしてみると、長くやり込める要素がそこかしこに仕込まれたコスパに優れた良作だとわかるタイトルだ。