10
愛する人がハエの姿となっても愛せますか?SFホラーの傑作「ザ・フライ」
天才科学者の世紀の発明で自ら異形の怪物となってしまうセス・ブランドルの苦悩と葛藤を描いたSFホラー作品「ザ・フライ」はかつて制作されたSFホラー「ハエ男の恐怖」のリメイク作品です。
オリジナル版に新たな観点を加え、徐々にハエに変わっていく科学者セスと彼の恋人の悲しみをスパイスした今作。ホラーでありながらどこかもの悲しいラストは見た人でしか語ることのできない名作です。ジェフ・ゴールドブラム演じるセス・ブランドルがハエに変わる科学者を演じているため非常に魅力的な作品に出来上がっている作品だと思います。見どころとしては人間が少しずつハエの姿に変えられていく過程が事細かにそしてリアルにグロテスクに描かれているところです。
気になった方は実際に見て確かめてほしい場面ですが、あえて少し語るとするならばものすごく痛々しくそして気持ちが悪いところですね。
グロテスクな作品でありながらきちんとストーリー構成もしっかりしているのでホラーが苦手という方にも見ていただきたい名作です。
続編ではセス・ブランドルの息子が大暴れするモンスターパニックものに近い印象なので、今作のようなホラーを期待していた人にとっては残念な出来かもしれません。